今年からグランドシニア世代に仲間入りした吉田誠(60)が第1ラウンドで存在感を示した。1イーグル、3バーディー、1ボギー、1ダブルボギーのアップダウンがある内容だが、2アンダー70をマーク。首位と1打差の2位タイにつけ、タイトル争いへ絶好のスタートを切った。
しかしスタートから波乱を予想させた。スタートホールは、ティーショットを曲げてバンカーを渡り歩く形となり、まさかのダブルボギー発進。「今日は長い一日になるな」と不安もよぎったが気持ちを切らさなかった。
「最近は逆にバーディースタートしても崩れることが多かったので、最初にダブルなら開き直れるかなと気持ちを切り替えられました」。
すると、その後は持ち前のショット力が冴える。パー3ではピンそばにつけてバーディを重ね、前半を1アンダーで折り返した。そして流れを大きく引き寄せたのが後半序盤のロングホールだった。
「セカンドをグリーン手前1ヤードぐらいまで運べて、そこからのアプローチが入りました」とチップインイーグルを奪い、一気に上位争いへ浮上。「あのイーグルでかなり気持ちが楽になりましたね」と笑顔を見せた。
会場となったロックヒルゴルフクラブは若い頃からプレー経験があり、「攻め方のイメージはだいたい持っています」と話す。コースへの理解も好スコアを支えた要因の一つだった。
現在は神奈川県川崎市の多摩川ゴルフ倶楽部でレッスン活動を行う。多摩川河川敷沿いにあるショートコースを活用し、実践形式を中心としたスクールを展開。週4日指導にあたり、登録生徒は約350人に上るという。
「インドアと違って実際の芝の上で学べるのが特徴です。高齢の方も多くて、運動を兼ねて楽しみながら続けてくださっています」。最高齢は97歳の女性会員、男性でも90歳を超える生徒が通うなど、幅広い世代が集う人気スクールとなっている。
「所属プロや生徒の皆さんからも『頑張ってこい』と送り出してもらいました。応援されているので、しっかり頑張らなきゃと思っています」。
首位とはわずか1打差。グランドシニア1年目で迎えた大舞台で「明日は首位の選手と一緒に回るので、勉強させてもらいながら頑張りたいですね」と吉田は自然体を貫くつもりだ。
350人の生徒たちの期待を背負いながら、ルーキーイヤーの吉田が悲願のタイトル獲得へ挑む。