ティーチングプロ資格を持つシニア世代の日本一を争う「PGAティーチングプログランドシニア選手権大会」が10月29、30日の2日間、茨城県のロックヒルゴルフクラブ・レイクコース(6,415ヤード・パー72)で開催される。
ゴールドシニア選手権との同時開催となり、ベテランプロたちが磨き上げた技術と経験を競い合う。昨年大会覇者の高橋正博は、多くの困難を乗り越え、1年ぶりのタイトル防衛へと挑む。
舞台となるレイクコースは、池やドッグレッグが巧みに配置された戦略性の高いレイアウトが特徴だ。天野克彦競技委員長は「ティーショットの落としどころがピンポイントで求められるショットメーカー向きのコース」と説明。
距離だけではなく、正確なショット力やアプローチ技術、さらに朝夕で風向きが変化する秋特有の風への対応力が求められる。気温低下による飛距離の変化も加わり、総合力が試される2日間となりそうだ。
そんな中、連覇と大会3勝目を目指すのが昨年大会覇者の高橋正博だ。
高橋は今季、腰部脊柱管狭窄症に伴う坐骨神経痛に苦しめられた。春先から症状が悪化し、関東グランドシニアでは練習日に歩くこともままならず棄権。アプローチ練習へ向かったものの、痛みのためクラブハウスまで戻るのがやっとだったという。
「今年は本当に苦しかった」と振り返る高橋。複数の医師に相談を重ね、神経の痛みを抑える薬を服用しながら競技を続けてきた。副作用による眠気やふらつきにも悩まされたが、「ようやく体が慣れてきた」と回復の兆しを感じている。医師からは手術も勧められたが、「ゴルフに復帰できなくなるかもしれない」と考え、保存療法を選択したという。
さらに今年は競技面だけでなく私生活でも身内に不幸が続くなど精神的にも大きなダメージを受けた。「この一年、ずっと大変でしたね」と胸の内を明かしながらも、多くの仲間や周囲の支えを力に変え、再び大会の舞台へ戻ってきた。
会場となるレイクコースには良い思い出もある。かつてISPSの予選会では最終ホールのイーグルで本戦出場を決め、その後の本戦では上位進出を果たした。「苦手なコースではない」と表情は明るい。
寒さによる痛みへの不安は残るものの、「プレーが始まれば大丈夫。一生懸命やるだけ」と静かに闘志を燃やす高橋。応援を続けるリバーサイドゴルフ練習場の仲間たちの声援を背に、苦難の一年を乗り越えたベテランが連覇、そして大会3勝目に挑む。
ティーチングプログランドシニア選手権に出場する今野忠廣(61)は、ティーチングプロレギュラー競技で2勝を挙げている実力者だ。今年は全国15会場で行われた研修会を戦い、本戦出場を目指した。
8戦目のロックヒルゴルフクラブ・レイクコースでの研修会に出場したという。トップ通過が4アンダー、4人の通過ラインが3アンダーというハイレベルな争い。今野はイーブンパーでミスカットになってしまったが、この度ゴルフ場推薦という機会を受け本戦出場の機会をつかんだ。
「日本一を決める大会なので、そこに向けて調整してきました」と話す今野。全国から集まる仲間との再会も楽しみにしながら、「もうね、またレイクコースにくることができましたし、やるしかないですよね」と前を向く。
今野にとって今年4試合目となるシニア、そしてグランド競技。推薦出場への感謝を胸に、経験豊富なチャンピオンが大舞台で上位進出を狙う。