ティーチングプロ資格を持つ68歳以上の選手による日本一決定戦「PGAティーチングプロゴールドシニア選手権大会」が10月29日、30日の2日間、茨城県のロックヒルゴルフクラブ レイクコース(5,889ヤード・パー72)で開催される。グランドシニア選手権との同時開催となり、今年もベテラン・ティーチングプロたちによる熱戦が期待されている。
会場となるレイクコースは、その名の通り池が巧みに配置され、ドッグレッグホールも多い戦略的なレイアウトが特徴だ。飛距離よりもショットの正確性が求められ、天野克彦競技委員長は「ティーショットの落としどころが重要になるショットメーカー向きのコース」と説明する。さらに秋特有の風が加わることで、刻々と変化するコンディションへの対応力も試される。距離設定は決して長くないものの、アプローチやパッティングを含めた総合力がスコアを左右する2日間となりそうだ。
今大会には34名が出場。そのうち74歳以上の7選手(佐藤正一、西川貴祥、渡辺輝章、大野雅幸、棚沢博、竹下忠直、中村裕)は、今年から新設されたスーパーシニアの部にもエントリーしている。スーパーシニア部門には賞金総額30万円が設定され、ゴールドシニア本戦の賞金に加えて争われることになった。
第6回を迎えるゴールドシニア選手権には、過去5大会で優勝経験を持つ歴代チャンピオン3名が名を連ねる。シニア第2回大会、ゴールド第3回大会覇者の徳永雅洋(73)は、ショートゲームに自信をのぞかせる。
「今回はアプローチとパターをしっかり練習してきました。『パット・イズ・マネー』という言葉もありますし、この2つがうまくできれば結果につながると思います。ゴルフ自体もだいぶ仕上がってきたので、優勝、そして2勝目を目指して頑張ります」。
また、ティーチングプロシニア競技で通算3勝を誇る竹下忠直(75)は、年齢を重ねてもなお旺盛な闘志を見せる。
「こうして遠方の試合に来られる機会も限られてくるかもしれません。だからこそ1年1年を大切にしたい。4勝目をこのゴールドシニアで達成できるよう頑張ります」と白い歯を見せた。
徳永、竹下と同組で練習ラウンドした村田俊宏(69)にとって今大会は特別な意味を持つ。前年大会では練習ラウンド中に体調不良を訴え、ドクターヘリで緊急搬送されるアクシデントに見舞われた。後に肺に穴が開く重い症状だったことが判明したが、その後見事に復帰。今年9月の日本プロゴルフゴールドシニア選手権では6アンダーの2位タイに入るなど健在ぶりを示している。
そして昨年大会覇者の伊藤正己(70)も連覇を狙う。ティーチングプロシニア1勝、グランドシニアでも通算3勝を誇る実力者だが、練習ラウンド後には「膝も肩も痛いし、最近は球がゴルフ場に飛んでいかないんだよ」と笑いを誘った。それでも「10年ぶりくらいに回ったコースだけど、思い出しながら確認してきた。短いコースと思っていても飛距離が落ちているから難しさは変わらない。でも一生懸命やるだけ」と静かに闘志を燃やしている。
歴代王者たちの経験と技術、新設されたスーパーシニア部門への挑戦、そして秋風が吹き抜ける戦略的なレイクコース。ゴールドシニア日本一を懸けた戦いが、いよいよ幕を開ける。