「第6回PGAティーチングプロ女子選手権大会 新宝塚カントリークラブカップ2026」が10月20日、21日の2日間、兵庫県・新宝塚カントリークラブ(6,048ヤード・パー72)で開催される。女子選手権には14名が出場し、“ティーチングプロ日本一”の称号を懸けた熱戦が繰り広げられる。最終日はインターネット中継「ALBATV」で放送予定。
前年覇者の大村桃葉が、ディフェンディングチャンピオンとして新宝塚カントリークラブに帰ってきた。連覇へのプレッシャーがかかる立場だが、その表情からは昨年以上の手応えと自信がうかがえる。
「昨年より今年の方がレベルは上がっていると思います」と語る大村。オフシーズンからスイング改造に取り組み、飛距離アップだけでなくショットの精度やパーセーブ率など、ゴルフ全体の底上げを目指してきた。
「飛距離もそうですが、すべての精度を上げようと思って練習してきました。その成果をこの大会で発揮できたらいいですね」と力を込める。
舞台となる新宝塚カントリークラブについては、「ティーショットのポジションが大事なコース」と分析。さらに特徴的なグリーン攻略が勝敗を左右するとみている。
「グリーンは大きな傾斜だけでなく細かい傾斜もたくさんあります。しっかりラインを読み切らないといけません。ティーショットで良いポジションにつけて、チャンスについたら確実に決める。そんなゴルフをしたいと思っています」。
この日の練習ラウンドでは風も吹いていたが、「狙っていくホールと無理をしないホールをしっかり分けたい」と冷静なコースマネジメントを強調。「グリーンに乗っても傾斜で流れてしまうホールもあるので、メリハリをつけてプレーしたい」と勝負どころを見据えた。
競技と並行してティーチング活動にも力を注いでいる。昨年からオンラインサロンを運営し、会員から送られてくるスイング動画へのアドバイスを続けているほか、この夏からは地元・静岡県浜松市でインドアレッスンもスタートした。
「2カ月ほど前から始めました。週末は浜松に戻ってレッスンをしています」と語り、選手としてだけでなく指導者としても新たな挑戦を続けている。
レッスン活動生活の充実とともに、自身の競技力も確実に磨いてきた大村の連覇も見どころだ。
2026年PGAティーチングプロ女子選手権に、歴代覇者として出場する入江亜衣。所属する静ヒルズカントリークラブを拠点にイベント運営やレッスンに携わりながら、自身の競技力向上にも力を注いでいる。
久しぶりに会った関係者からは「印象が変わった」と声を掛けられることも増えたという。実は数カ月前から食生活を見直し、昼食をバナナ、ゆで卵、さつまいも中心に変えたことで約5キロの減量に成功。「できるところまでやろうと思ったんです」と笑う。その努力は外見だけでなく、競技への姿勢にも表れている。
会場となる新宝塚カントリークラブについては「やっぱりグリーンが勝負になる」と分析。チャンスにつけるショット力には手応えを感じながらも、「そこから決め切れるかどうか。無駄なボギーを打たないことも大事」と冷静だ。
特に高速グリーンへの対応を重要視している。「普段ならラインを消して打ちにいくような場面でも、しっかりタッチを合わせるために丁寧に読むことが必要」と語り、「バーディパットほど神経質なくらい慎重に打たないといけない」と警戒を強める。
一方で守りに入るつもりはない。「ビビらずにいきたいですね。上りのパットはしっかり打ちたい。そのためにも下につけられるようなマネジメントをいつも以上に考えたい」と前向きな言葉を並べた。
現在は静ヒルズカントリークラブの営業部に所属し、レッスン会やキャンプ、各種イベントの企画運営にも携わる。所属プロとともに定期レッスンも担当しており、「ようやく慣れてきた感じです」と充実した表情を見せる。
レッスン、営業、そして競技。さまざまな役割をこなしながらも、ゴルフへの情熱は変わらない。「こういう舞台で自分のゴルフにも磨きをかけたい」。静ヒルズで積み重ねている経験を胸に、入江は静かに大会2勝目を見据えている。
PGAティーチングプロ女子選手権で3度の優勝を誇る高木亜希子。そのうち2勝は今大会の舞台となる新宝塚カントリークラブで挙げたものだ。出場選手の中で、このコースを最も知る一人と言っても過言ではない。
3年ぶりに訪れたコースについて、高木は「覚えていました」と笑顔を見せながらも、「ミドルホールが少し伸びている印象でした」と変化を感じ取っていた。特に女子選手にとってはパワーで攻略するのが難しく、「耐えなきゃいけないコースになると思います」と冷静に分析する。
それでも「グリーン勝負でしかないですね。運ぶところまではいけますから」と集中するところは明快だ。
かつての優勝争いの記憶も徐々によみがえってきたという。高速グリーン、繊細なアプローチ、そして一打の判断が流れを左右するセッティング。だからこそ、ビッグスコアを狙うのではなく、我慢強くプレーを続けることが重要になる。
「チャンスが来ればいいけど、そんなにチャンスばかり作れるコースではないと思います」とうなずく。
近年もレッスン活動は精力的に続けている。「ラウンド数はこなしているので、そこだけは自信を持っていいかなと思います」と話す言葉には確信がこもっている。
PGA会員として6年目を迎え、年数を重ねてもゴルフへの情熱は変わらない。「期待しすぎても仕方ないんです。でも経験の数を自信に変えて頑張りたい」と言葉をかみしめ、前を向く。
新宝塚で2度、栄冠を手にしてきた高木。もう一度勝つために必要なのは飛距離でも勢いでもない。コースへの深い理解と、積み重ねてきた経験を信じること。そして何より、「自分のペースを崩さないこと」と言った。4度目の女王戴冠へ、ベテランが静かに闘志を燃やしている。