コマツオープンでは、60歳以上の「グランドシニア」世代を代表する2人が、大会を大いに盛り上げた。
プラヤド・マークセンは初日の67に続き、最終日も5アンダーの67をマーク。後半には優勝争いに加わる猛チャージを見せ、通算14アンダーの2位で大会を終えた。60歳を迎えた今もなお、その実力と勝負強さは健在だ。
マークセンは「新しいドライバーがすごく良かった」とショットへの手応えを口にしながらも、「パッティングがイマイチでした。バーディチャンスが入らなかった」と悔しさものぞかせた。それでも「朝の時点で今日は5アンダー出すぞと決めていた」と狙い通りのスコアを実現。
さらに、60歳以上の選手を対象としたグランドシニア賞については「あることを知らなかった。急に70万円もらえて嬉しいです」と笑顔を見せた。健康の秘訣を問われると、「タイで毎日水浴びしています。温かいお湯のシャワーがあまり出ないのもありますが、水浴びがいいですよ」とユーモアたっぷりに明かし、場を和ませた。
一方の寺西明も、結果以上に価値のある3日間を過ごした。大会前に胃腸炎を患い、脱水症状に苦しみながらの出場。それでも気力で戦い抜き、上位争いに加わった。
最終ラウンド14番パー5ではセカンドショットがグリーンを捉え、ボールがカップに向かって転がり、あわやアルバトロスという場面も。大きな歓声が上がったことも寺西のハイライトシーンだ。
「体調が悪い中でも優勝争いというか、上位で戦えたことは自分にとってプラスだった」と振り返った寺西は、「60だからと言いながらも、まだまだ負けへんという気持ちがある。自分を奮い立たせるための1週間だった」と力強く語った。
さらに、「60になっても70になっても、先輩たちはエージシュートを出して頑張っている。一人ひとりの力を高めていくことで、シニアツアー全体がもっと認めてもらえるようになる」と、これからのシニアツアーへの期待も口にした。
実際には医師から「脱水症状になったらやめてください」と忠告を受け、点滴を受けながらのプレーだったという。「本当に気持ちだけでやりました」と明かした寺西。それでも最後まで戦い抜けたのは、地元・兵庫県から駆け付けた多くの応援や仲間たちの支えがあったからこそだった。
優勝争いの主役は若い世代だけではない。60歳を迎えてなお第一線で戦い続けるマークセンと寺西の姿は、シニアツアーの魅力と可能性を改めて示した。経験と情熱を武器に戦うグランドシニア世代の存在感は、今大会でもひときわ大きな輝きを放っていた。