今季ここまでの8試合のうち、トップ10入りを逃したのは1回のみ。8月の「マルハンカップ 太平洋クラブシニア」で通算3勝目を挙げ、現在賞金ランキング2位につける51歳、岩本高志が優勝戦線へ浮上した。
3打差の6位タイで迎えた2日目は7バーディ・2ボギーとし、連日の「67」をマーク。単独首位の増田伸洋と1打差で最終日を迎える。
バーディ数を見れば好調を感じさせる。しかし、岩本は重たい表情を見せた。「実はすごく調子が悪くて、毎回『どうしよう、どうしよう』と思って打っている感じなので…」。スタートホールではフェアウェイ中央に運び、拍手が贈られていたが、その後はショットを打ち終えるたびに首をかしげるシーンが何度か見られた。
ショットに不安を抱えながらのラウンドだったが、前半は5つのバーディを奪った。「きのうときょうの前半は、パッティングのおかげでなんとか伸ばせたという感じです」と、決めたい場面で決め切れたことが大きかった。後半は「パッティングがよくなかった」と1バーディにとどまり、2ボギーを喫したものの、終わってみれば上位をキープ。どんな弾道が出るのか不安を抱えながらも、耐えるゴルフでスコアをまとめた。
ショットについては、「本当に打ちたくないぐらい嫌ですね。当たらない。本当に当たらない。今年1番、当たらないんです」と肩を落とす。「根性でスコアをまとめている感じです。それが合っているかわからないですが…」と苦笑いを見せた。
それでも、これほどの不安を抱えながら「67」を並べられるのは、まさに根性のゴルフ。昨年のシニアデビューシーズンでも年間2勝を挙げ、終盤まで賞金王争いを演じた実力者の強さを感じさせる。
昨年大会でも優勝争いを演じている。2日目を首位タイで終えたものの、最終日に「75」とスコアを落とし、8位タイでフィニッシュした。リベンジ――といきたいところだが、現在の岩本の頭にあるのは「成績というよりかは、ショットをどうにかしたいということで頭がいっぱい」ということだ。
もちろん結果も大事。それでも今年の試合はまだ続く。11月には日本タイトル最終戦でもある"日本プロシニア"も控えている。「あしたまでに打てるように、これから調整します」と話すと、すぐさま練習場へ。そこでは、入念にショットを調整する姿があった。まずは、自身が納得のいく一打を取り戻し、重ねたい。