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シニアツアー

【日本シニアOP/FR】岩本高志はあと一歩。「宮本さんに勝って優勝したかった」 シニアメジャーで見せた72ホールの執念と成長

2026年09月21日
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日本シニアオープン最終ラウンド。玄海ゴルフクラブは本来の姿ともいえる強い海風に包まれていた。風はショットだけでなくグリーン上のボールにも影響を及ぼし、選手たちは常に風と対話しながらプレーを進めなければならない。そんな難コンディションのなか、大会の主役となったのは最終組を回る岩本高志と宮本勝昌だった。

最終組の熱戦をひと目見ようと、多くのギャラリーがロープ際を埋め尽くした。岩本が首位タイからスタートし、序盤はバーディを先行。だが続くホールでボギーを喫するなど、なかなか流れを引き寄せることができない。一方で宮本も簡単にはスコアを伸ばせず、両者の差は最大でも2打。いつ逆転が起きてもおかしくない緊迫した展開が続いた。

宮本も後に「岩本くんが本当に素晴らしいゴルフをしていた。ミスする雰囲気もなかった」と振り返るほど、岩本は最後まで堂々と戦い続けた。強風のなかでもグリーンを捉え、チャンスを作り続けた姿は、まさに優勝争いにふさわしいものだった。

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しかし勝負は終盤に大きく動く。16番パー3では難しいロングパットを沈めることこそできなかったが、しっかり寄せてパーセーブ。その裏で追い上げてきた崔虎星がスコアを伸ばし、岩本に並ぶ。さらに17番では約2メートルのパーパットを外してしまい、ついに宮本に逆転を許した。

迎えた最終18番。優勝のためにはバーディ以上が必要な状況だった。だが先に宮本が2オンに成功する。岩本も最後まで攻めたが、残り50ヤードからの3打目はピンをわずかにオーバー。そして宮本が14メートルのイーグルパットを沈めた瞬間、勝負は決した。王者の底力を目の当たりにした場面だった。

ホールアウト後、岩本は「実力の差が出たのかなと思います」と静かに結果を受け止めた。

「フラットにやろうと思ってやっていたんですけど、バーディが先行していけるかなと思ったら3パットしてしまった。風も強かったし、グリーンのスピードもなかなか合わなかった。最後までパターも打ち切れなかったですし、全てにおいて良くなかった最終日かなと思います」と唇をかむ。

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ターニングポイントとして挙げたのは14番。

「セカンドを右に外してバンカーに入れてボギーにしたんですけど、あの辺でちょっと左を嫌がってしまった。嫌がっていてもグリーンに乗せられる技術もなかったし、今の僕の技術では宮本さんには勝てないなと思いました」と悔しさをにじませながらも、その言葉には相手への敬意と冷静に自分を見つめた。

「宮本さんに勝って優勝することが本当に自分にとって一番の目標だったので。それができなくて悔しいですけど、ちょっと休んでまた頑張ります」。岩本は少しだけ、上をみあげた。

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その戦いを最も近くで支えたのが、一週間、帯同キャディを務めた島田朋美プロだった。「めちゃくちゃいい経験をさせていただきました」と4日間を振り返る。

「朝からしのぐ場面がすごく多かったですし、風もあったので距離が残って苦しい展開が続きました。それでもしっかり耐えて、プロが頑張ってくださって。本当にすごかったです」と72ホールのストーリーを一緒につくりあげた。

最終日、最終組ならではの優勝争いの重圧を感じながらも、「こういう緊張感のある場面なので、逆に笑いながら会話しないと気持ちが持たないというか。そういう感じでした」と振り返り、二人は会話を絶やさなかった。

さらに、岩本を応援するゴルフファンや、島田プロのレッスン生だという玄海ゴルフクラブのメンバーさんが大挙してコースに駆けつけた光景も忘れられない。

「本当に最高でした。こういう場面を皆さんに見てもらえてよかったですし、これがプロゴルフの魅力ですね」と感激した。

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最後は惜しくも優勝を逃したが、日本シニアオープン制覇だけを目標に努力を積み重ねてきた岩本は、4日間を通して優勝争いを演じ、多くのファンを魅了した。

キングオブシニア宮本と真っ向から渡り合った最後の18ホールは、岩本にとって確かな財産になるはずだ。勝利には届かなかったが、挑戦が終わったわけではない。

玄海の強風の中で味わった喜びも悔しさも、すべては次の一打のためにある。岩本の期待は、ここからさらに大きく膨らむ。シニアツアーを盛り上げる存在として、次の活躍に期待せずにはいられない。

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