2013年の日本オープン覇者として今大会に出場している小林正則は、持ち味の粘り強いゴルフを披露。3バーディ・ノーボギーの68をマーク。初日3アンダー、2日目2アンダーに続いて着実にスコアを伸ばし、通算8アンダーの7位タイで第3ラウンドをホールアウトした。
首位とは3打差。優勝争いが大混戦となる中、日本タイトル保持者が虎視眈々と頂点を狙っている。
「耐えられるところはしっかり耐えられた」とラウンドを振り返る一方で、「もう1個、2個は取りたかったですね」と悔しさものぞかせた。
前半は2つスコアを伸ばし安定したプレーを続けていたが、後半10番ではバンカーからのチャンスを生かし切れず、11番でも1メートルのバーディパットを逃した。それでも大きなミスにつながりそうな場面を何度も切り抜けてきた。
「風を読み違えて奥にオーバーしたホールもあったし、ピンチになった場面もあった。それを耐えられたのは良かったと思います」と冷や汗もかいた。17番では左ラフからのセカンドが思わぬ高い球となり、大きく曲がる“魔球”のようなショットに。それでも絶妙なリカバリーからバーディを奪い、ノーボギーラウンドを完成させた。
「ショットが良いのか悪いのか自分でもよく分からない」と苦笑いしながらも、「スコアメークはできていると思う」と冷静に現状を分析する。
実際、決勝ラウンドの初日にノーボギーラウンドを達成した選手は、小林と中川勝弥の2名だけ。難セッティングの玄海ゴルフクラブで一つもスコアを落とさなかった価値は大きい。
シニア1年目の今季はここまで7試合に出場し、トップ10入りは2度。8月のマルハン太平洋クラブシニアでは2位タイに入り、賞金ランキング14位につけている。ルーキーながら既に優勝争いの常連となりつつあり、その実力はシニアツアーでも高く評価されている。
最終日を前に「4日間大会はやっぱりいいですね。緊張感もあるし、コースセッティングも難しい」と語った小林。日本オープンを制した経験を持つ実力者は「ちょっとのミスが大きく響くので油断できない」と気を引き締める。
首位とはわずか3打差。シニアデビューイヤーでの日本タイトル獲得となれば、大きなインパクトを残すことになる。「まだチャンスはあると思います」と前だけを向く。
静かな口調の中にも確かな自信をのぞかせた小林。2013年の日本オープンに続く2つ目の日本タイトルへ、運命の18ホールに挑む。