「第36回日本シニアオープンゴルフ選手権」の第3ラウンドが9月19日、玄海ゴルフクラブ(6,875ヤード/パー71)で行われ、予選ラウンドを通過した68人がシニア日本一の座を懸けて熱戦を繰り広げた。
単独首位でスタートした宮本勝昌はスコアを1つ伸ばすにとどまり、通算11アンダー。一方、首位と5打差の11位から出た岩本高志が、この日のベストスコアタイ"65"をマークする猛チャージを見せ、通算11アンダーで宮本に並び首位タイに浮上した。
首位を1打差で追う通算10アンダーの3位タイには海老根文博、I・J・ジャン、タマヌーン・スリロットが並び、優勝争いは混戦模様。さらに通算9アンダーの6位には2024年大会覇者の崔虎星、通算8アンダーの7位タイにはシニアルーキーの小林正則と永久シードプレーヤーの片山晋呉と強者シニアが名前を見せる。
首位から4打差以内に9人がひしめく大接戦。日本タイトルを懸けた最終ラウンドは、宮本と岩本の首位争いを軸に、追走するベテラン勢を含めた激しい日本タイトル争いになりそうだ。
最終ラウンドは全選手1番ホールから2サムで朝7時19分から、最終組は11時58分にスタートする。
首位で第3ラウンドを迎えた宮本勝昌は、1バーディ、ボギーフリーの70で回り、通算11アンダー。スコアを1つ伸ばしたものの、岩本高志に並ばれ首位タイで最終日を迎えることとなった。
ホールアウト後、宮本は「上手くいくものと思っていたけど違いましたね。自分の実力を過信しすぎました」と振り返り、「苦しい時間も自分なんだということ。これが実力なんだな、これが宮本なんだと思いました」と率直に気持ちを吐露した。
この日はスタート直後から思うようなショットのフィーリングをつかめず、1時間半にわたって苦しい時間帯が続いた。1番では左ラフからのアプローチを寄せ切れずボギー発進。それでも大きく崩れることなく耐え抜き、「チャンスらしいチャンスもなかったが、最低限アンダーパーで回れたのは及第点」と粘りのゴルフを評価した。
一方で、「朝の練習ではいつも手応えがある。でもコースに出ると上手くいかない。毎日同じことの繰り返し」と苦笑い。「明日は今日学んだことを生かして、この調子でも戦えるようにしたい」と前を向いた。
それでも終わってみれば首位タイ。悲観する状況はない。最終日は岩本高志との最終組対決となるが、「今のシニアで一番安定していて、常に上位にいる選手。優勝争いも何度も経験している」と最大の評価を送る。
「明日、2人でいい優勝争いができるようにしたい」と語った宮本。苦しみながらも首位の座を守り抜いた実力者が、悲願の日本シニアオープン制覇へ運命の18ホールに挑む。
第3ラウンドで65をマークし、通算11アンダーの首位タイに浮上した岩本高志。前日の不調を引きずることなく見事なカムバックを果たした。「今日は良かったですね、本当に。奇数日に良いプレーができてます」と笑顔を見せた岩本。前日はショット、パットともに精彩を欠き、「悔しくて寝られないかと思った」と振り返りながらも、「電気をつけたまま寝ちゃいました」と笑わせた。
不調からの立て直しについては、「昨日は伸ばさなければいけないという気持ちが強すぎた」と分析。この日は「いつも通りやって、駄目ならしょうがない。やることをやって駄目ならしょうがないという気持ちを徹底した」と、自然体でプレーしたことが好結果につながったという。
65の好スコアを支えたのは岩本の粘りの強さ。6番ではラフからの判断ミスで大きなピンチを招きながらもボギーでしのぎ、17番ではミスショットで入れたグリーンサイドバンカーから鮮やかなパーセーブ。「あの2ホールは大きかった」と振り返るように、流れを切らさずに耐え抜いた。
かねてから「勝ちたい大会」と語ってきた日本シニアオープンだが、岩本は優勝への思いが強すぎることの難しさも感じている。「勝ちたい気持ちはもちろんあるけど、それが強すぎると良くない」と苦笑い。前日に宮本勝昌が同じような趣旨を話していたことに触れ、「宮本さんの真似をしようと思って」と場を和ませた。
首位タイで迎える最終日。悲願の日本タイトルまであと18ホールとなったが、岩本の姿勢は変わらない。「やることをやって、駄目ならしょうがない」。
その岩本を支えるのが、地元福岡出身でJLPGA会員の島田朋美さん。玄海ゴルフクラブを熟知する心強いキャディだ。島田さんが「昨日の練習で掴んだものがあったみたい」と笑顔を見せると、岩本も「あと一日、死ぬ気でやってくださいね」と軽妙なやり取りで応じる。
シニア賞金ランキング1位を走る岩本。平常心を武器に、日本タイトル獲得へ最後の戦いに挑む。