日本シニアオープンの歴史を語る上で欠かせない存在がいる。2000年、2003年、2004年大会を制し、大会3勝を誇る髙橋勝成。今年76歳を迎えたレジェンドが、最高齢出場選手として再び日本一を争う舞台に立つ。
プロ入りから51年目。長年にわたり日本ゴルフ界の第一線を走り続けてきた髙橋にとって、今年の日本シニアオープンは特別な大会になりそうだ。
舞台となる玄海ゴルフクラブについて、髙橋は20年前にプレーした際の記憶を振り返りながら、その変貌ぶりに驚きを隠さなかった。
「すごい変わっちゃったね。この辺いっぱい変わりましたね」と懐かしむ。練習ラウンドではコースを見渡しながら、「こんなに広かったかなっていうぐらい、びっくりしましたよ」と笑顔を見せた。
当時の玄海ゴルフクラブは松林によってホールが完全にセパレートされ、「隣のコースがほとんど見えなかった」と振り返る。開場60周年を機に行われた大規模改修によって景観は大きく変わったが、「コースがすごい狭く感じたんですよ。当時は。でも今は広いですよね」とその印象は決して悪くない。
一方で、シーサイドコース特有の風についても「海風っていろんな角度から吹くけど、そんな単純な風じゃないですよね」とベテランは警戒する。
(写真・チーム髙橋は仲良く練習ラウンド)
そして迎える今大会は、親子タッグだ。キャディバッグを担ぐのは、関西学院大学ゴルフ部出身で現在はテレビ局勤務の34歳の長男・成輝さん(写真一番右)。シニアツアーでの帯同キャディは2014年以来で、成輝さんはこの大会のために一週間の夏休みを取得。父とともに戦う決断を下した。
久々の親子コンビ結成に髙橋も自然と表情を緩める。「頼りになりますね」と話す言葉には全幅の信頼をにじませた。
さらに今週は、髙橋を中心に長年親交を深めてきた“チーム髙橋”のメンバーも集結。寺西明、細川和彦、中山正芳ら気心の知れた仲間たちが久々に顔を揃えた。
「4人揃うのは久しぶりだと思いますね」と髙橋は懐かしそうな表情を見せた。
練習日のクラブ談義でも話題は尽きず、クラブコレクターとしても知られる髙橋の家には「パターだけで500本はありますよ」と笑顔を見せる。仲間と一緒に中古クラブ屋巡りも、ツアーを楽しむイベントのひとつになっている。
そんなリラックスした雰囲気の一方で、勝負への意欲は衰えていない。日本シニアオープン3勝という輝かしい実績を持つ髙橋は、今なおシニアツアーで優勝を目指して戦っている。
コースの変化を楽しみ、仲間との再会を喜び、そして息子とともに戦うシニアメジャー。プロ入りから51年。数々の栄光を手にしてきたレジェンドが、再び日本シニアオープンの舞台に立つ。親子二人三脚で挑むその姿は、今大会を象徴する大きな見どころのひとつとなりそうだ。