「IASSシニア・プロアマ」の第1ラウンドで、57歳の岡茂洋雄(おかも・ひろお)が6アンダー66をマーク。10アンダーで単独首位に立った宮本勝昌に4打差をつけられたものの、単独2位の好位置で最終ラウンドを迎えることになる。
岡茂は2大会前の「倉本招待イーグル」で、第1ラウンドを首位で終えながら最終日に77を叩き22位タイへ後退。悲願のシニア初優勝を目前にしながら、大きな悔しさを味わった。だからこそ、この日のラウンド後も浮かれた様子はない。
この日初めてグリーンを外してボギーを叩いた場面を振り返り「最近、すごくグリーンに乗るんですよ。14ホール目(5番パー4)で初めて外しました。ティーショットはちゃんと打てていたんですが、セカンドで少しダフってしまって。泥がついていたのもあって、思ったより飛ばなかったんです。アプローチも思ったところに出なくて、そういうこともありますよね」と苦笑いを浮かべながら話した。
しかし、2つのボギーホールを除けば内容には大きな手応えを感じていた。「ショット自体は真っすぐ行っている。前よりは落ち着いてゴルフができています」と明るい兆しがある。
前回優勝争いを経験した倉本招待を経て「調子に乗っちゃいけないんです。謙虚に、丁寧に。それを続けるだけです」と、岡茂の心構えにも大きな影響を与えているのだ。
その言葉の裏には、前回大会での苦い記憶がある。「『いけるかも』と思った瞬間にバラバラになっちゃった。結果としてアプローチもおかしくなったし、自分で崩してしまいました」。だからこそ「謙虚に、丁寧に」とやるべきことを見据えている。
現在は持ち味だったショートゲームよりもショットの状態が良く「最近はフェアウェイキープ率も良くなっていて、データを見たら7位で。自分でもびっくりしました。逆にパットの順位は30位台、40位台。ショットが良いからパットへの緊張感がちょっと足りなくなっているのかもしれません」と分析。
さらに岡茂は、ゴルフそのものを楽しめる心境にいることも好調の要因だ。
「この年になっても緊張したり、ワクワクしたりできるんですよ。試合に来るのが楽しい。ここにいるのは当たり前じゃないですから。あと何年できるのかなと思うこともありますけど、今はゴルフが楽しいですね」と言い、「仙台で有名な定義山、行きました?」と逆質問に。
実は大会前日は秋雨前線の影響を受け、選手の安全確保が優先されたことでコースは入場規制がかかり、練習ラウンド不可という状況に。岡茂にとっては初めてのコースで不安もあったが、ここは割り切って名寺めぐりに繰り出した。そしてコースから30分ほどの距離のある定義山の定義如来西方寺を来訪。寺院の美しさや名物のご当地グルメ"三角あぶらあげ"に舌鼓を打った。
「ほんとうに美味しかった。新しい発見とか体験ができるのが、ツアーの醍醐味ですよ」といい「今日はご利益があったかもしれないですね」とにっこり。
最終ラウンドに向けては「正直、宮本さんのゴルフを見たらすごいです。10アンダー。でも自分は自分。欲をかかずに、丁寧にプレーするだけです」といい、4打差をあきらめず、残されている18ホールに自分のプレースタイルを貫いてみせると誓った。