四国ではシニアツアー初開催の ”リョーマゴルフ日高村オープン”が5月15日、16日の2日間で行われる。高知県日高村にあるグリーンフィールゴルフ倶楽部で、一番ゆかりのあるプロゴルファーが、PGA会長を務める明神正嗣だった。
グリーンフィールゴルフ倶楽部は30年前の1996年8月にグランドオープン。実はその1年前から明神はコース社員として、開場準備に努めてきたという。「30年前、僕は兵庫県のゴルフ場に勤務していたのですが、阪神淡路大震災に見舞われてしまってね。仕事ができないタイミングと、グリーンフィールが開場しようとするタイミングでコースと関わることになって」と当時を振り返る。
グリーンフィールゴルフ倶楽部の三谷会長とは高校の先輩後輩の関係だったこともあり、一気に気心が知れていった。結果、明神はゴルフ場に約12年間勤め、所属プロとしてゴルフマネジメントに携わりながら過ごした時期があったのだ。
1999年から6年間「グリーンフィールオープン」とゴルフ場が主催の地区オープンも開催。中には今回出場している選手も参加していたことがあるといい、久々のビッグトーナメントが誘致されたことに「この大会に携わった誰よりも、僕がいちばん嬉しいはず」と顔をほころばせた。
「当時ね、キャディ研修とかも良くやっていたけど、その時のスタッフが今もたくさん在籍している。三谷会長の次に僕のいうことを聞いてくれましたし、今の幹部として勤めているみなさんとは気心が知れています」。明神にとってグリーンフィールはふるさとの一部になっている。
リョーマゴルフの谷本社長との出会いは、明神がPGA副会長時代の3年前。グリーンフィールでリョーマゴルフが取り扱われていたことは知っていたが、知り合いから関東高知県人会の会合に誘われ、会場で谷本会長との面会が叶ったかたちだ。ゴルフという共通項で盛り上がり「シニアトーナメント、やりませんか」と明神から呼び掛けたという。
しかし直ぐに大会が実現したわけではない。それから2年後に明神が会長に就任し、シニアツアーで再会を果たすと「去年グーっと話が盛り上がって、新規大会が決まりました。谷本さんはすごい方ですよ。行動力と判断力で、これだけのことを進めてくれた」と敬服する。
PGA会長に就任してからは多忙な業務に追われ、地元高知に帰ってきても自身が運営するゴルフアカデミー高知でのレッスン活動やテレビのレッスン番組収録などもあり、なかなかグリーンフィールに顔を出す機会も減ってしまった。
大会開催に向け準備を重ねる中で、明神はコースとの関わりも再熱していく。「自分だけの熱い思いだけでは実現は難しい。それを谷本社長はじめ、三谷会長や地元高知の”力”がこうして集結したことで第1回大会を迎えることができました。PGA会長に就任してから3年目になりますが、念願のシニアトーナメントの開催です。大会を通じて、会長と選手の関係も近くなるかな」と笑顔をのぞかせた。
グリーンフィール開場から30年――長い歳月を経て、高知の地に初となるシニアトーナメントを招致できたことは、明神にとってまさに故郷へ恩返しを果たす、記念すべき大会になる。
「高知や四国のプロゴルファーたちが、この舞台でプレーできることを心から喜んでくれている。そしてゴルフファンの皆さんも、プロトーナメントの開催に胸を躍らせてくれている。ゴルフが生涯楽しめる素晴らしいスポーツであることを、この地から全国へ発信していきたい」。
そう穏やかな笑みを浮かべながら語る明神の言葉には、地元への深い想いと、大会成功への強い願いが込められていた。
(写真:プロアマ戦に出場した明神会長。アマチュアのみなさんとプレーを存分に楽しんだ様子でした)