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シニアツアー

【ノジマチャンピオンカップ /FR】イップスを乗り越え、髙橋竜彦が夫婦二人三脚で掴んだ嬉し涙のシニア初優勝

2026年04月17日
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2026年の日本シニアツアーは先週の開幕戦を経て2戦を終えたばかりだが、レギュラーで優勝歴のある選手が10回記念大会のタイトルを狙って上位争いを繰り広げ、ツアーの見どころは満載だ。

最終ラウンド首位の兼本を追いかけて、4つ以上のスコアを伸ばしたのが、すし石垣(66s)、白潟英純(64s)、田中秀道(67s)、谷昭範(66s)、岩本高志(67s)、そして高橋竜彦(66s)と息長くツアープロとして活躍をしていた選手たちの名前ばかりがあげられる。

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そのひとり、髙橋竜彦は最終1組前でプレー。1番で2メートルを沈めてバーディを先行し、8番では3メートルを決めて2つスコアを伸ばす。後半は11番で6メートルを、15番で5メートルとボールはカップに吸い込まれていく。最終ホールでは1.5メートルに着けるショットでバーディフィニッシュ。

ノーボギーでプレーできたことにも「最後まで集中してできましたね。ピンしか見えてなくて、あとはリズムだけとうまく打てました」と最高に気持ちいいフィニッシュでシニア初優勝を飾ることができた。

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高橋はレギュラー2勝をあげ、シニアツアー入りした2024年から活躍が期待されていた。奥様もプロゴルファー(牛渡葉月さん)ということもあり、夫婦二人三脚でどこまでできるかと、注目の中でシニアデビューを果たした。ところが初年度は賞金ランキング77位。2025年はレギュラー2勝以上の資格を行使したが46位と成績を残せずにいた。

「本当にゴルフやめようと思って。一昨年はやめようかなと。これだけ悩んでても前に進まない」と苦しんだ時期もあった。昨年秋ごろからは佐世保シニアでトップ10入りし、ファンケルクラシックで優勝争いまで見せられた。「オフに頑張ろうと思ったんですよ。ここで頑張ったら何かあるんじゃないかと思って」と新たな気持ちも沸いてきた。

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先月挑んだ最終予選会で「2日目終えて45位。終わったかなって思ったんですけど、最終日は耐えて21位。これで今年も出れるって」と喜びをかみしめたところ。それから2 戦目での優勝に「正直びっくりしています」と本人は目を丸くする。

思い返せば、2006年ツアー選手権で優勝してから3年後。選手生命にかかわる事態が高橋を襲った。ドライバーイップスに罹った。「なかなかドライバーが打てなくて、苦労して。5年シードの中で、年間1試合も予選を通過しない年もありました。ティーアップする手も震えました」と当時の苦悩を口にする。

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同じ症状で悩みを抱えていたベテランプロが苦しむ高橋に寄り添い、シニアツアーを続ける励みになっていた。「田中秀道さんも去年から復活して、毎試合練習ラウンドさせてもらっているんですよ。ドライバーイップスになった人にしか分からないような感覚があるので、そういうものを秀道さんと一緒にやってもらって勉強できたというか、秀道さんも前向きにゴルフをやっているのを見て、そういう人と一緒にやれたのは大きいです」と感謝する。

もうひとりの大ベテランが倉本昌弘。「僕がイップスになりかけた時は倉本さんが練習ラウンドで教えてくれて。シニアでも倉本さんはすごい気にかけてくれて、食事に連れてってくれたり、奥様も見にきてくれたりしてました」と二人の先輩プロが心の支えになっていた。

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「最終ホールはグリーンのそばに倉本さんがいて、涙出そうになりましたよ。『泣くなよ』って言われたので泣かなかったですけど、もう少し優しい言葉だったら泣いてましたね」と嬉しさもこみ上げる。奥様の葉月さんは「この優勝で、これまでの苦しかったこともどっかいっちゃいますよね。また夫婦二人三脚で挑戦していきたい」と嬉し涙をこぼす。

昨年末から始めたメンタルトレーニングや、50歳過ぎてからのフィジカルトレーニング、そしてレギュラーツアーで活躍を見せる同郷福岡出身の出利葉太一郎の成長する姿すべてが、優勝を導いてくれたに違いない。「スポンサーのジャパンクリエイトさんをはじめ、辻村明志コーチやいろんな人に助けられています。ほんとうにありがたいです」と感謝する。「一回優勝したから、また優勝って言います。出場したかった日本シニアオープンも楽しみです」。

この優勝を皮切りに、髙橋夫妻は新しいシニアツアーの扉を押し開ける。

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