シニアツアー第2戦「ノジマチャンピオンカップ箱根シニアプロゴルフトーナメント」の最終ラウンドは波乱の一戦だった。首位スタートの兼本貴司(55)は大会2勝を挙げているコースの相性もあり、そのまま逃げ切りかと思われた。
ところが1番スタートホールのセカンドショット。ピン位置はグリーン左サイドということもあり、グリーンセンターから左傾斜を利用して球を寄せる予定だったが、兼本のショットはスピンがかかりすぎてグリーンの外へ転がってしまう。それでもアプローチをしっかりと寄せてパー発進。3番も手ごたえのあったセカンドショットが右手前5メートルまでスピンで戻され、バーディチャンスがつかめずにいた。「優勝したい感じでスタートしましたよ。だけどバックスピンが予想以上にかかっちゃったり、運がなかったですね。そのままずっと18ホール終わっちゃいました」と流れが来なかったことを振り返り、肩を落とした。
結局、兼本のバーディは5番パー5の1つだけ。兼本は「今日はライが見えてなかったのとストロークが悪かったけど、2日間すごく楽しかった」と箱根の好戦に、自分のゴルフを掴みつつある。
猛チャージを見せたのは、シニア3年目のすし石垣(52)。首位とは4打差、最終組の7組前でスタートし、前半で4つスコアを伸ばして首位グループへと急浮上。後半もスコアを伸ばし16番では5メートルを沈めて8つ目のバーディを仕留め7アンダーで一時はトップに。ギャラリーを沸かせる“すしダンス”も見られ、すしの活躍にギャラリーも沸いた。最終ホールはガードバンカーで目玉になりボギーになり6アンダーでフィニッシュ。それでも2位タイという成績は、シニア入り後の自己ベストを収めることができた。
「いいプレーもありますが、変なのもあって。12番ホールなんかフェアウェイからダフってバンカー。下手すぎ(笑)」と粗削りなプレーもあるようだが「グリップの握り方を思いっきり変えてます。体のことを考えたときに、グリップから直さないと思って、それが少しずつ良くなり始めてるかな」と新たな取り組みも始めている。
「まあ…あまり自分に期待していないのもあります。優勝や来年メジャー行きたいとかありますけど、そこでガツガツやっても上手くいかないと思うから、無欲で」。すしは今回の好成績にも満足することなく、少し手ごたえを収穫に、シニアツアーの主役を飾るタイミングをじっと待つ。