シニア参戦7年目を迎えた篠崎紀夫(56、写真左)にとって、今年のノジマチャンピオンカップは大事な一戦。2021年大会の最終ラウンドでは10アンダーで並んだ伊澤利光、宮瀬博文をプレーオフで破り、シニア2勝目を挙げ、篠崎はこの年の賞金王にも輝いている。
賞金王タイトルを取った絶頂期から、賞金ランキングは徐々に下降。2022年の34位から36位、39位、37位と賞金シード圏内に入り込めずにいる。先月のシニア最終予選会ではパッティングの不調に苦しみ44位とランキングは低調。「パターが突然裏切り始めて…」と悔しさをにじませた。
篠崎はこれまでシニアツアーを盛り上げてきている”中堅シニア”のひとり。同級生の塚田好宣(56)、桑原克典(57)、鹿志村光一(56)とは健闘を称え合い、切磋琢磨しながら技を競ってきた。それが予選会ランキング44位という位置では、シニアツアー出場優先順位がなかなか降りないことも予想される。
「今回は主催者推薦していただいたんです。試合に離れすぎて戻ろうと思っても戻れないかもしれないし、思い入れのある大会なので、出場を希望しました」と強く決意して出場のチャンスを得た形だ。
だからこそ、自然と熱い思いがこみ上げる。「出場させていただけることが有難いですから、プロアマに出場される主催者さんのスタート前に、挨拶とお礼を伝えさせてもらって。それからずっとパター練習できましたし、9ホールの練習ラウンドもできました。今日はかれこれコースに10時間いるかな。本当に充実しています」。
これまでの出場していた資格とは違う形にはなるが、篠崎の表情からは、相性のいい箱根カントリー倶楽部で充分なパワーチャージした印象だ。
練習ラウンドでは、塚田、桑原の同級生に加え、ひとつ上の岡茂洋雄が加わり「みんなすごいですよ、パター全く決まらない人と、ぜーんぶ決める人といて、もういろいろ見させてもらった」といつものメンバーと愉快な時間を共有することができた。
「同級生で集まれることも幸せ。こうして一緒に練習ラウンドができることも幸せ。相性のいいコースにこられて、あとはグリーンの攻略次第。今年は勝負です」と前を向く。
「今日の練習ラウンドは、思った通り打てて入らないからね、多分ミスパットのオンパレードがカップインするんだと思うよ。期が来るのを待つ。そういうのって不思議なんだけどね、そんなことも含めてゴルフだから」。ベテランは焦らず、状況を見定める。
篠崎は試合直前で手ごたえを掴みつつある。あとは結果がどうついてくるかは、神様に託すだけ。「僕のゴルフは3М。ムリ、ムラ、ムダのないプレーをすること。うん、それにマテ(待て)も入る?4Mはさすがに同時にこなせないよ。とりあえず3Mを信じてやります」。
今年10回記念大会を迎えたノジマチャンピオンカップは、秋葉真一(2016、2019)と兼本貴司(2022、2024)の二人が複数回優勝を果たしている。篠崎はパターを手に「あとはこいつ次第。もう一回、目指したいです」と2回目の"優勝"の二文字を静かに見据えている。