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【新人戦富士可児杯/FR】プロデビュー戦は山田玄彩が69をマークして”有言実行”の逆転優勝!

2026年03月04日
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プロテスト合格者55名による「第27回日本プロゴルフ新人選手権大会 富士可児カップ」の最終ラウンドが3月4日に行われ、首位と2打差の4位タイからスタートした山田玄彩(芥屋GC)が69マークし通算4アンダーで新人戦優勝を飾った。山田には優勝賞金100万円と今年5月に滋賀県にある蒲生ゴルフクラブで行われる「日本プロゴルフ選手権大会 センコーグループカップ」の出場資格が与えられた。

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「難攻不落の志野コース。今日みたいな風の強いコンディションは特に一筋縄ではいかない」と富士可児を良く知る所属プロが口にする。最終ラウンドの天候は晴れ。最高気温は10度を少し上回った程度で、冷たい北風が一日中吹き続け高難度のコンディションになっていた。

朝のスタートで吐く息は白く手がかじかむ寒さだったが、首位と2打差4位からスタートした山田玄彩(やまだ・げんさい)にとっては“慣れっこ”の寒さだった。

「僕は福岡にある芥屋ゴルフ俱楽部に所属しているので、冬場は海から吹く強くて寒い風の中で仕事していますから大丈夫です」と笑い、自分のプレーだけに集中することができたようだ。

山田にとって最終ラウンドの目標は「5アンダーまでいきたい」。前半、後半それぞれ2つずつバーディをとれば優勝できると確信していた。2、3番で連続バーディと早々に目標を達成し流れも良かった。ハーフターン後の10番でもバーディ奪取に成功。「あとはパー5でチャンスを狙うこと、ボギーを出さないことと」とパーオンを続けたがバーディパットが決められない。

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前半終了した時点で「最終組に5アンダーの選手がいる」と聞いていたこともあり、そこまで届かないと優勝は難しい。なんとしてももうひとつバーディを決めたかったが、結局3バーディ・ノーボギー、通算4アンダーでホールアウト。想定していたよりも1つスコアを伸ばせなかったが「ショットはつけられていましたし、チャンスを作り続けることができていたので手ごたえは良かったです」と充実した表情を浮かべていた。

ところが最終組はスコアを落とし、優勝戦線から脱落。スコアを落とさず着実にスコアを伸ばしてプレーした山田が首位と2打差を逆転して優勝を飾ることができたのだった。

芥屋ゴルフ俱楽部には去年6月に研修生として入社。9月のプロテストに合格して、今年1月からゴルフ場所属プロとして業務に携わる日々を過ごしている。同じく芥屋ゴルフ俱楽部に所属するプロテスト同期合格には八川遼(はちかわ・はるか)がいることも「お互いに頑張ろう」と言い、高めあえる仲間の存在も力になっているようだ。

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「ゴルフで強くなりたい」。山田はシンプルな思いを胸に練習を重ねてきた。

プロゴルファーを目指すきっかけは、「県のジュニア大会に初めて出た時に同組で回った人が全国1位の選手だったんです。その選手のプレーをみてかっこいいなあと。自分も強くなりたいって。親にはプロになりたいと相談して、ずっと練習してきた」という。

10歳の時に抱いた“かっこいいゴルフ”への憧れ。その思いを胸に14年を積み上げて、ついに”新人戦優勝”という実を結んだところだ。

「僕は中高時代成績を残していないので、努力すればいつか必ずという思いで過ごしてきました。こういう形でチャンスをいただけて嬉しいです。今後賞金シードを獲って、賞金王になるかもしれないですし。自分がジュニアからゴルフをしていたこともあるので、ジュニアの気持ちもわかる。頑張ったらいつか芽が出るよとジュニアに伝えられる選手になりたい」。

 憧れのゴルファー像を追いかけていた山田は、いまやプロゴルファーという肩書を手に入れ、ゴルフの魅力を伝える側へとさらなる成長を続けている。

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今回は同郷の仲間たちである平井伸之輔(くまもと中央CC)、内藤滉人(くまもと中央CC)、田中元基(ドラッグコーエイ)の4人で行動してきた。山田は「仲間に助けられて出場できました」と感謝を忘れない。

平井(写真右)は「彼は練習ラウンドの時に『優勝して日本プロにでる』って宣言して。メンタルトレーニングが必要だねって『優勝する』って言って(笑)。僕は練ランでムリだなって気づいたしそんな手ごたえはなかったから、彼はちゃんと有言実行したんじゃないですかね」と仲間の快挙に目を丸くする。

山田は「明日(3/5)は九州地区の日本プロ予選会というハードなスケジュールだったこともあって、僕は予選会にはエントリーせず、今回の新人戦にかけようと。だから日本プロ出場を決めるつもりでした」という覚悟で乗り切ることができた。

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賞金100万円の使い道を聞くと「遠征費に充てます。基本仕送りもないですし、キャディー代だけで生活しています。だからもう獲得賞金は基本遠征費に回します。去年はプロテストとQT受験で消えましたからね(笑)」と飾らない人柄の答えが返ってきた。「でも、公式戦に出られることになって本当に嬉しいです。まずは日本プロ予選通過が目標で、それでトップ10狙いかな」と言ったところで「優勝、ですね」と頼もしい言葉を口にした。

“玄”には「何かに秀でた道を歩んでほしい」という思いと、”彩”には「いろどりのある人生を」という親の願いが込められている素敵な名前。山田玄彩は名前通りにプロデビュー戦で強さを光らせ、新人プロ“玄彩”の存在を知らしめた。

5月の日本プロまで残すところ2ケ月半。有言実行で掴んだ手ごたえを胸に、さらに前へ進んでいく。

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