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シニアツアー

《いわさき白露シニア/2R》青木功の弟子・杉山直也は58歳で初の賞金シード獲得へ 最終日は「60台を目指す」

2025年11月23日
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シード権争いも大詰めを迎えている。58歳の杉山直也は賞金シード30位圏内の29位でこの最終戦を迎えた。

2日目を終えてトータル2アンダー・20位タイで、この1年の集大成となる残り18ホールを戦う。レギュラー・シニアを通じて賞金シードを取ったことはない。それでも「レギュラーはレギュラーで楽しくやっていましたし、シニアはさらに楽しいです」と34年にも及ぶキャリアを振り返る。

師匠は青木功。父親が中目黒で営んでいた「天龍」という焼き肉屋の常連だったのが青木だった。父親の紹介がきっかけで、大学2年生のときに初めて青木がハワイで行っていた合宿に参加した。それは青木が米ツアーの「ハワイアンオープン」(現在はソニーオープン・イン・ハワイ)で優勝した直後で「ハワイでも神様みたいな存在だった」。日本からのハワイへの入国審査は「全部パスだから」と懐かしむ。

学生時代から研修生時代にかけて青木のキャディも経験した。米ツアーで青木がバンカー練習を始めると、「フレッド・カプルスやデービス・ラブIIIが見に来た。僕は『どうだ!』みたいな感じでした」と誇らしかった。

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東京都出身の杉山だが、青木がコース設計をした鈴鹿の森ゴルフクラブで研修生となった。そこから愛知県での生活が始まる。鈴鹿の森ゴルフクラブでプロになったあとは、同じく青木がコース設計をした岐阜県のメナードカントリークラブに移り、現在はそこで支配人を務めている。青木の存在が杉山の人生を決定づけたといってもいい。

普段は支配人の業務があるため、シニアツアーがある週でも「(大会の)前日にしか来られない。2日前には来られない」。特に秋からはシニアツアーの日程が詰まっており、「従業員には申し訳ないことをしている」と語る。他のプロたちとは違い、公休と有給をやりくりしながらシニアツアーを戦ってきた。

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今大会に話を戻すと、杉山の賞金ランキングは現在29位でシード圏内だが、この最終戦で下位に沈めばたちまち追い抜かれてしまう。「明日は間違いなく60台を出さないとダメ。初日も2日目もバーディが先行しているので、最終日もそんな感じでいけたらと思っています」と緊張感を持って試合に臨んでいる。他の選手たちの成績に関係なく、「トップ10に入るつもり」でキャリア初のシードを掴みにいく。