60歳以上のグランドシニアは14名が出場しており、奥田靖己(65)や羽川豊(67)、高見和宏(65)といったレギュラー優勝経験ある実力者の名前も見受けられる中、初日6バーディ・1ボギーの5アンダー67をマークし、首位に立ったのが崎山武志(62)だ。崎山はレギュラーの時に地区オープン競技である北海道オープン(2012年)で優勝を飾ったことがあるが、シニアツアーで7勝をあげるなど、実力のあるベテランシニアである。
崎山は11年間守ってきた賞金シードが昨年で途絶え、今年は最終予選会で60位という順位だったこともあり、シニアツアーに出場できる試合は非常に限られてしまった。チャンスとしては主催者推薦を得られればというところになるが、今年は7試合に出場して賞金ランキングは75位だった。
今回はエキシビジョン大会ではあるものの「今年最後の試合で主催者推薦がいただけたのは、非常に嬉しいです。最後まで頑張りますよ」と声をはずませる。
“6つ”のバーディは、シニアの部と合わせても最多バーディー数タイ(飯田耕正、寺西明、内田勝也)で、ボギーは1つとミスを最小限に抑えたところに、経験の深さを光らせる。
昨日出場したプロアマ大会でのこと。ISPSはブラインドゴルファー支援を通じて、障がい者スポーツの振興と社会貢献活動に取り組んでいることもあり、ブラインドゴルファーをプロアマに招待し、崎山は同組でプレーした。
「全盲に近い方とご一緒しました。ショットはミスもするんですけど、旦那さんにいいよいいよって言われパッと打つ。旦那さんと色々話しながら、ここフックだよ、下りだよ、って話しながらパッとプレーをする。僕ら健常者は考えすぎてミスが出やすいと思うのです。だから欲をかかないように、ミスしてもあまり悔やまないように、って昨日勉強させていただきました」と振り返り、好調の背景を探った。
崎山は初日を終え「ゴルフを楽しむこと。やっぱりスコアにとらわれず、またゴルフをやろうと思える気持ちでいたい」と言葉をかみしめ、残り2日、グランドシニアのタイトル奪取を目指し戦い抜くと誓っていた。