「正直、あまりこのコースは得意ではなかったんですけど、今日はショットが良い感じかもしれません」と柔らかい笑顔を見せた横尾要(53)。だがその表情の裏には、レギュラー5勝を挙げ、シニア4年目を迎える中堅のベテランならでは慎重さを言葉ににじませる。
「分からないですね、ゴルフなんて日替わりですから。今日は良いゴルフができても、明日どうなるかは分からないです」と、好調なショットを見せた選手がラウンド後に語ったのは、ゴルフには“日替わり”という難しさがあることだ。それでも復調の兆しが見えてきたことに手ごたえを感じている。
横尾は1番パー5スタートホールを残り50ヤードからピン奥3メートルにつけてバーディ発進すると、5番でもセカンド50ヤードからピン右3メートルを沈めて2つ目のバーディ。後半に入ると11、12番で連続バーディを仕留め勢いをつけると、15番でも3メートルを入れて5つ目のバーディ。16番パー3ではティーショットをバンカーに入れてしまい初ボギーとしたが、最終18番ではバーディフィニッシュと流れも良かった。
福岡での開催については「母親が福岡出身で、半分福岡の血が入っているんです。親戚もこっちにいますしね」と土地の縁も近い。
そんな中、日大ゴルフ部後輩でもある髙橋竜彦の好調ぶりにも触れ、「髙橋さんが調子良いのでね、負けないように頑張りますよ」とニヤリ。横尾は闘志をちらりのぞかせている。
今年はこれまで全12戦に出場しているが、トップ10入りはまだない。先週のファンケルクラシックでは17位でフィニッシュ。横尾は現在の賞金ランキング42位から少しでも順位をあげるべく、最終日最終組での優勝争いに挑戦する。