エキシビジョン大会として開催されているスーパーシニアの部(6,077ヤード/パー72)の第1ラウンドは、最高齢出場の82歳の鷹巣南雄と77歳の佐野修一が74で回りエージシュート達成で首位タイに並んだ。2打差3位に山本善隆(74)と中村通(74)がつけている。
鷹巣南雄、82歳が74で回り、佐野とスコアを並べて初日首位に立っている。鷹巣は前半で1バーディ、2ボギー、1ダブルボギーとして3つスコアを落としたが、後半は我慢が続いたが16番でバーディを獲り74でホールアウト。「今日は出来すぎです、出来すぎ」と言いつつも「迷惑を掛けないように70台で回ろうと思っているし。目標は試合で60台を出すことだから」と目標は明確だ。
現在、杉並学院高等学校ゴルフ部の監督も務め、学生と一緒に過ごすことも多く「プロとしてちゃんとね、ゴルフを続けていくためには足腰しかり。家では部屋の中でその場ジョギングを20分やるし、週5回、3キロと5キロのダンベルを使って筋力維持はするようにしています」と普段のトレーニング事情を話してくれたが、83歳はゴルフを魅せるための取り組みを徹底して行っているのだ。
昨年5月末に腸閉塞と診断され、手術に踏み切った。一時は体重も減ったが、妻の食事管理のおかげもあり、今はゴルフが出来る体力にまで回復。さらにお酒も飲めない体質に変わり「おかげで朝もすっきり起きられる」と嬉しいこともある。「いい仲間とゴルフできるのは非常に嬉しいこと。仲間うちでは俺が最年長だし、俺を目標にしている。だから長く元気でゴルフが続けられるといい」。鷹巣はプロ入り62年という大ベテランでも、まだまだゴールは先にある。
一方、77歳の佐野修一は1バーディ3ボギーの74で回り、エージシュート達成で初日首位タイについた。「後ろの組でプレーしている鷹巣さんが2オーバーで来ているというからすごいよね」と驚きの声をあげる。先輩ライバルの出現には「負けられないよ。絶対に勝たなければいけないけど、最近あの人お酒飲まないから強いし、コンディションがいい。体の具合も良いみたいでブンブン振れるから困っちゃうなあ」と苦笑い。
佐野は2023年12月に前立腺がんと診断され、2024年6月に手術。現在はゴルフ復帰を果たし、ホルモン療法も続けているところだ。「体がおかしいから自信がなかったんだよ。だけど少しずつグリーンコンディションに慣れてきたし、今日はピンが良い位置に切ってあってやりやすかったな」。クラブを握れば、プレーに集中できて体調の不具合もすっかり忘れることができる。「グリーンの仕上がりがすごく良いよ。スピード出るほうがほんとにやりやすいし。たまにの試合だからドキドキしちゃうけど」と笑い、楽しかった1日を振り返った。
スーパーシニアの部の最終ラウンドは、1番ティーより7時20分からスタートする。