
9年連続でティーチングプロ選手権本戦に出場している黒木隆太郎(39歳・フリー)が68ストロークで回り、3アンダー3位タイにつけて優勝を狙う位置についた。
「今年こそ優勝」を掲げてゲームをスタート。コースには強弱をつけて吹き抜ける風を警戒し「縦距離を意識してワンショットしていた」と振り返る。初日は6バーディ3ボギーの68をマークしスコアを作ることができている。
黒木は2017年に登別カントリー俱楽部での大会に初出場し71位と惨敗。最高順位は2021年の矢吹ゴルフ倶楽部で16位。「いい経験も悔しい経験もさせていただき、それが一年に一度の出場を目指す原点です。出場のたびに新しい課題が発見できますし、自分のスキルアップを目指しているところです」と年々選手権のレベルも上がる中で、自分の実力がどの位置にあるかを確かめている。

今回、黒木は妻の望さんと夫婦で大会に出場を叶えることができ、嬉しさも人一倍感じている。試合を離れると鹿児島観光も楽しみのひとつ。「雄大な景色と、素晴らしい環境の中でゴルフができることは本当に幸せです。毎日おいしい地鶏料理を食べにいってます」と笑顔もはじける。さらに「実は父が指宿の出身なので、鹿児島とは縁のある場所なんです」と明かしている。
9回目になる連続出場の大会は、父の故郷である鹿児島が舞台。「ゴルフは気張りすぎずに」と黒木は改めて自分に言い聞かせる。残りの18ホールに「優勝」というぶれない目標を打ち立て、紆余曲折して得てきた"8大会分の経験"を生かす機会が巡ってきた。
