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【TCP選手権島津カップ/事前】レギュラー、シニアで優勝経験のある平石武則が、最年長65歳でティーチングプロ選手権に挑戦する理由

2025年10月20日
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「第27回PGAティーチングプロ選手権大会島津ゴルフ俱楽部カップ2025」は、鹿児島県にある島津ゴルフ倶楽部で行われ、鹿児島で初のティーチングプロ選手権開催を待ちわびる。

本コースは鹿児島市にある名門ゴルフ場で、旧島津家の所有地を活かした美しい丘陵コースが特徴。島津家の広大な丘陵地を活かしたダイナミックなレイアウトを保有し、各ホールは広々としたフェアウェイで、思い切ったショットを生かしきれるかがキーになる。一番の特徴は16番ホール。鹿児島市街地、桜島、錦江湾を一望できる絶景が用意されており、鹿児島らしい景観を味わうことができる。

鹿児島の開催を聞きつけて本戦の出場権を手にしたのが、出場選手の中で”65歳”最年長である平石武則である。1次、2次予選会を勝ち抜いて、鹿児島”島津”で戦いたい明確な理由があった。

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平石は2015年に白山ヴィレッジゴルフコースで行われた日本シニアオープンでシニアツアー初優勝を果たしている。最終日は3打差から首位でスタートし最終18番ホールでは、残り110ヤードからピンそばにつけてバーディフィニッシュで、見事な逃げ切り優勝だった。レギュラーツアーでは2001年にKBCオーガスタでツアー初優勝を飾っており、九州とは縁のある選手のひとりである。

「島津で開催すると聞いてから、どうしても出場したかったんですね。この大会に出場する若い選手のレッスン事情や考え方、コースマネジメント全般を知りたかったし、自分のゴルフ人生で参考にしておきたい」と平石は神妙な顔をみせた。

レギュラー、シニアを通じて優勝経験のある選手が出場するケースは初めて。しかもティーチング選手権は、レギュラー、シニア、グランド、ゴールドとそれぞれ年齢別に出場できるステージが用意されている中、平石は堂々と「レギュラー」のステージ選択している。「(キャリアだけで)グランドシニアにいけば先輩方からも煙たがられるし、そうであればちょうど自分がフェアに戦えるシニアとほぼ同距離の大会で、一緒に戦いたい」と明確な理由がここにある。


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もうひとつの理由は、レギュラー時代からスポンサーをしていただいている「マナーハウス島津重富荘」とのご縁をいただいていること。「優勝したKBCオーガスタでは、最終日にスタンドからオーナーから応援をもらっていたんです。ほんとうに嬉しかった。これまで長きに渡ってサポートしていただき、日々の原動力になっています。今年はこういったタイミングで島津に試合で訪れることができて、何かのご縁でもあると思いますし、またゴルフの成績で喜んでいただきたい」と笑顔を見せる。

「ゴルフは飛距離勝負だけでないし、やっぱり最終的にはパッティングの精度が必要。普段プレーする自分のシニアの距離と、今回のティーチングプロの距離はほぼ変わらないから、戦いがいがあります」と年齢に応じた環境もマッチしている。「日々レッスンに励んで研究している若いティーチングプロの会員から、たくさんの刺激をもらえるだなんて、練習でさえほんとうに楽しかった」。前日の練習ラウンドを一緒にプレーした仲間には深く感謝している。

平石は今の”リアルな声”に耳を傾けてゴルフの情報を確かめたい。それは所属コースでもある北六甲カントリー俱楽部でのレッスンで、大会の経験値がフィードバックできるのである。

ゴルフ界の大ベテラン”平石武則”65歳の戦いは、”シニア”でも”グランド”でもなく、ただ自分に見合ったレベルだということ。
真っ向勝負で予選会を通過することに、大会参加の意義がある。それが真のプロフェッショナルだからだ。

「ゴルフの勝負はパッティングだから」。プロ入りしてから間もなく47年を迎えるタイミングで、ゴルフの基本に立ち向かい、若手が飛距離を気にする中でも、ベテランが自分の得意とするゴルフで腕試しをする。