
「第27回ティーチングプロ選手権大会島津ゴルフ俱楽部カップ2025」が鹿児島にある島津ゴルフ俱楽部(6,515ヤード/パー71)で10月21、22日の2日間開催される。各地区で行われた1次予選会、さらに2次予選会を勝ち抜いた119名、そしてシード選手には昨年大会覇者の大瀧一紀を迎え、総勢120名が今年のティーチングプロ日本一の座をかけて戦いに挑む。
シード選手の大瀧一紀は「一年ぶりにまたこうやって出場する機会に恵まれて、嬉しいです」と笑顔を見せ「この一年間は本当に激動の年でした。今年5月の日本プロに出場できたことで、ゴルフで見える世界が大きく変化した」と振り返る。
選手全員、のどから手が出るほど欲しいチャンピオンのみに与えられる日本プロゴルフ選手権の出場資格。それでも一年前は「勝とうと思ってプレーしていなくて、とりあえず5つ伸ばせればっていう気持ちだけでしたね。だけど、結果的に勝てたということでした。去年勝っているから、あれはたまたまなんです。普段の自分は勝った時の感じではなくて。だから自分のところに自分を戻す練習をしています(笑)」と、技術面はもちろん、精神面でも成長を実感している。

「日本プロに出場させてもらったことで、経験値も技術も向上したことは確かです。絶対的な経験でした。初日こけて、2日目でもうだめだなって感じて、もう一度リベンジしたいって思ってはいました。ただ、あのレベルのプレーヤーには叶わないっていうのも実感。それでも努力を続けて近づいていくことはできるかなって」。やりたいこと、やるべきことが輪郭を伴って見えてきている。
日本プロへの出場が決まってから約半年、大瀧は練習に練習を重ねてきたが、結果的にはやりたいこともどんどん見えて、日本プロ本戦までには準備は間に合わなかった。だけど、今回ティーチングプロ選手権を連覇することができるのであれば、自分への期待と挑戦に胸が躍る経験を再び味わうことができるだろう。
「これまでは一年に一度、力試しのつもりでしたし、みんなに逢えることを楽しみにしていた大会でしたが、チャンピオンになると、選手みなさん、はっきりとライバル視してくるんです(笑)。それが一番の変化かもしれないですね」と口にする。それはティーチングプロが日本プロに出場するという姿は、少なくとも同じフィールドで戦った119名の視線の先に大きな期待があるということでもある。
大瀧は「結果として連覇になれば嬉しい」と冷静に状況をみさだめていた。