
静岡県の裾野カンツリー倶楽部を舞台に明日17日から3日間の日程で、「ファンケルクラシック」が開催される。2週前の「コマツオープン」で今季3勝目を挙げ、賞金ランキングトップに躍り出た宮本勝昌が3連覇に挑む。
実は今大会での2連覇は珍しくない。これまで室田淳(2006~07年、15~16年)、尾崎健夫(08~09年)、羽川豊(13~14年)、プラヤド・マークセン(18~19年)、そして宮本(23~24年)と、2001年の第1回大会以来、5人も達成者がいるのだ。ただし、3連覇となると高橋勝成(01~03年)の1人だけ。宮本が今週勝てば2人目の快挙となる。

「会う人、会う人に(3連覇と)声をかけていただけるのは本当にうれしいです」と言いつつも、「でも意識すればするほどプレッシャーがかかりますから、明日の朝からは自分の意識の中から完全に消えて、またスタートを迎えると思う」と、切り替えていく考えだ。そして、「どの大会も優勝を目指してやっているので、結果、それで3年連続優勝になればいい」と、“一戦必勝”の思いは3連覇がかかる今大会でも変わらない。

前週は「トラストグループカップ 佐世保シニアオープン」を欠場し、高校2年生の次男、悠生(ゆうき)さんが語学留学しているオーストラリアに妻と2人で会いにいった。昨年12月に日本を離れた息子に会うのは実に10カ月ぶりで「ホストファミリーの方と普通にしゃべっていて、僕が想像していたよりも断然、英語力がついていたので感動しました。困ったときは連絡を取り合っていましたけど、基本はひとりで乗り切っていましたし、たくましさも感じました」と目を細める。
息子とオーストラリア合流した後は、ゴールドコーストとシドニーを2泊3日で回った。「今までは全米シニアオープンに付いていくとか、北海道の試合に行って一週間残って旅行することはあったけど、こういう旅行は初めて」と、宮本にとってゴルフクラブを持っていかない、“家族旅行”は初めてのこと。「次男坊のおかげで行けたみたいなところもある。本当に良かったです」とリフレッシュすることができた。

まるまる一週間はクラブを握らず、練習を再開したのは今週の月曜日。3連覇へ不安材料となりそうだが、2週前に優勝したコマツオープンでは、ショットの不調に苦しんでいただけに「状態は上がっていると思います」と本人は気にしていない。
また、会場の裾野CCは宮本が住む御殿場市から近く、今週は自宅からの通いとなる。「普段からここでよく練習させてもらっているし、みなさんに応援してもらって地元感というかホームの感じもあるので、上手く力に変えて、優勝目指して頑張りたいと思います」。
再び妻や父の目の前で優勝カップを掲げられるか、注目が集まる。

