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シニアツアー

【コマツオープン/1R】「自分の中では最終戦」15年大会覇者・崎山武志が狙い通りのバーディ締めで2位発進

2025年10月02日
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「コマツオープン」初日は、トップの宮本勝昌(53)や2位タイの平塚哲二(53)、岩本高志(50)といった50代前半の若い選手だけでなく、60歳前後の選手たちも気を吐いている。2015年大会覇者の崎山武志(62)がトップと2打差の6アンダー・2位タイ、寺西明(59)が5アンダー・5位タイ、秋葉真一(60)と柳沢伸祐(59)が4アンダー・8位タイの好発進を決めた。

崎山自身は今大会を「自分の中での最終戦」と位置付けて臨んでいる。昨シーズン、11年連続で守ってきた賞金シードを手放し、今年は最終予選会60位タイとほとんどの試合に出られない状況でスタートした。ここまで主催者推薦や予選会から5試合に出場して、賞金ランキングは78位(111万8454円)。同30位以内の賞金シード獲得にはおよそ500万円の加算が必要で、今大会で優勝するか、単独2位(560万円)が条件となる。

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「とりあえずトップに立ちたい」。最終18番パー5で、崎山は冷静に自分の順位を確認。そのときのトップは宮本と平塚の6アンダーで崎山は5アンダーだった。「届かないところは無理をしない」と2オンは狙わず。2打目はアイアンで残り100ヤードに刻み、3打目を54度のウェッジでピン手前2.5メートルにつけて、これをしっかり沈めてバーディ締め。崎山の狙い通りにホールアウト時点で、宮本と平塚とトップに並んだ。

今年のシニアツアーの最高成績は「スターツシニア」の20位タイだが、「先週の日本プロシニアも初日は悪くなかった順位でスコアも出ていて、そのあとちょっと噛み合わなかった」と語る。前週の「日本プロシニアゴルフ選手権」では、初日に「69」を出して5位タイ発進。その後の3日間は60台が出ず、33位タイに終わった。成績には反映されないものの、「自分の中ではずっといいゴルフができている」と感じている。「人よりはラインが読めている」と今大会に優勝していることも有利に働く。

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シーズンは今大会を除いて残り6戦を残しているが、崎山にとってはこれが最後。2位のまま大会を終えればシード返り咲きとなるため、「決めようという気持ちがないわけではない」と、強い気持ちを持ってプレーしている。一方で、予選会から来年の出場権を掴む考えも。「去年の優勝者(平塚)だとか今年優勝している人(宮本、岩本)も来ていますから。そういう中で、今日のようなゴルフができれば、おのずとQT(予選会)も良い順位に入れるかなと思います」。そう語る崎山の目は生き生きと輝いている。

初日に3アンダーをマークして11位タイにつけた21年大会覇者、井戸木鴻樹(63)は「7000ヤードを切るとチャンスがありそう。やっぱり7000ヤード以上のコースは距離が足りない」と語る。今大会の総ヤーデージは6958ヤード。ティショットの落としどころは狭く、ミスをすればたちまちOBも出る。決して若い飛ばし屋が有利というわけではない。

昨シーズンは06年以来18年ぶりに60歳以上の賞金シード選手がいないシーズンでもあった。崎山や井戸木といった60代のプロたちの逆襲にも期待したい。

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