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【日本プロシニア円谷HDウルトラマン杯/ 3R】岩本高志の流れを変えた“一打”「最高潮に腹が立った」 長年の絆があるタッグで公式戦初Vへ

2025年09月27日
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公式戦での初優勝を狙う、現在賞金ランキング1位のルーキー・岩本高志は初日から単独首位をキープし挑んだ3日目を3バーディ・3ボギーの「72」とスコアを伸ばせず、悔しい表情を見せる。最終日は、首位に1打差のトータル10アンダー・3位から逆転を狙っていく。

「危うくダボでした」と、出だしの1番パー4でティショットが曲がると「(2打目も)ダフってバンカー手前で、3 打目が埋まっていて、ガンっとやったら奥に行って…」とミスが続いてしまい、ボギー発進。「あんなところに行って、ボギーを打って。けっこう自信があったのですが、一気になくなりました。“何やっているの?”と思って」と気が重くなるスタートになった。

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そこからも4番、9番とボギーを喫し、前半で唯一のバーディは2日目で難易度2位となった7番でのバーディのみ。2つスコアを落として後半に向かった。一時は首位に3打差をつけられる展開になり「後半戻せるといいな」とピンチもあったが14番までパーを並べ耐え続けた。14番では、前日にティショットを右に曲げていてイメージは悪く「きょうこそは!と思ったのですが、更に右に行ったので最高潮に腹が立ちました」と振り返る場面で、エッジから3メートルのパーパットを沈めた。この“一打”が流れを変えた。

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続く15番パー5の3打目。グリーンに近づくにつれて狭くなるフェアウェイに加え、グリーン手前の両サイドには木があり、難しい場面だった。ピンポジションは右寄りで、エッジとピンの間の狭いところにキャリーさせて2メートル弱につけると、しっかり沈めてバーディ奪取。最終18番でも「2打目はミスだったのですが、いいところについて、最後バーディを取ったら最終組になれるかもと思った」と思いのまま、バーディ締めとなった。「本当に良かったです」と安堵の表情を浮かべた。

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先週から2試合連続で岩本の相棒を務める鈴木理恵さんとは、ミスをしても笑顔で次のショットに向かうシーンをよく見ていた。「終盤だけ良かった。それまでは酷くて。自分の思い通りに行かなくて、ショットも曲がるし。嫌だなと思っていた。きょうは笑えなかったです」。この日は、そうもいかないほど厳しい状況に置かれていた。

鈴木キャディとは、2008年からの仲で長年の絆がある  。『プロキャディになりたい』という彼女の想いから、そのときタッグを組んだ。いまでは国内男子ツアー、国内女子ツアーでも多くの選手のサポートをしており、キャディとして躍進している。前戦で久しぶりにタッグを組み、今週もともに挑んでいる。「まだ勝ったことがないんですよ。勝たせてあげたい」と想いを明かす。

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しかし、勝利への強い気持ちは胸にしまい、「練習します。これじゃ帰れない」と話し、取材対応を終えると、すぐさま練習場へ向かった。首位とは1打差で迎える最終日、どんなドラマが生まれるのか注目だ。

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