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シニアツアー

【日本プロシニア円谷HDウルトラマン杯/ 3R】メジャーでデビュー戦の豊田邦裕 先輩プロ、“門下生”への恩を感じながら最終日へ

2025年09月27日
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ルーキーの50歳・豊田邦裕が、今大会でシニアツアーへのデビューを果たした。60位タイで予選を突破して迎えた3日目は、2バーディ・3ボギーの「73」でホールアウト。「きょうこそは(スコアを)伸ばしたかった…」と悔しい表情を浮かべるも、「あしたもあるから頑張りたい」と前向きな姿勢を見せた。

豊田は、18歳のときに研修生として奈良県のグランデージゴルフ倶楽部に入り「島田塾というところでやらせてもらって」とJGTO最優秀新人賞に名前が冠され、『島田トロフィ』として名が残る故人・島田幸作氏からゴルフを学んだ。そして2000年にプロテストに合格し、03年からツアーに参戦するも、思うような結果を残せない日々が続いた。それでも諦めずに、国内下部ツアーなどで2016年まで戦ったという。

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インタビュー中、外の景色を見やるとグリーンで久保勝美が練習していた。すると、ジェスチャーで楽しそうに挨拶を交わす二人の姿が合った。「僕がチャンレンジツアーに出ているとき、(久保と)一緒にやっていたんですよ。僕がシニアに来たら、いろいろとご指導をいただいています。でも、負けているから悔しいんですよ(笑)。でも、久保さんなど顔ぶれの方がいるのは気持ちが楽ですね。昔なにも出ずに(シニアに)来たら、いろいろあると思うんですけど。普段、桑原(克典)さんにもお世話になっている。いろんなことを教えてもらっていたりして、とても助かっています」。先輩たちの支えも励みになっている。

現在は、ウッドフレンズ森林公園ゴルフ場に所属し、地元の愛知県で自身が経営するゴルフスタジオの『BRIGHT(ブライト)』でレッスンを行っている。「シニアツアーに出るのが楽しみだった。シニアで頑張りたい」という闘志から、50歳を迎えてシニアツアーの出場権を争う予選会に挑戦。最終予選会まで進み、結果は59位と出場できる試合数は限られている。

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しかし、今大会は最終予選会の上位84位までに出場資格があったため、「僕が試合に出るとなると、練習もあってレッスンが減ってしまう。生徒さんたちに頭を下げて。本当に感謝しています」と、この大会に照準を合わせて練習に励んできた。

「QT終わった時点でこの大会に出られるとわかっていたので、そこに合わせて練習とかをしていたんですけど、先週の日本シニアオープンの予選会で、ファーストはトップ通過したのにセカンドで落ちてしまった。そこで(気持ちが)へこんだんですけど、この大会に照準があったこと、あとは、幸いにも中部地区の月例で最上位の選手はコマツオープンの推薦をいただけて、出られることになったので、2試合出られるという意味では、気持ちの余裕もあったので、準備はしてきました」。

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こういったプロのトーナメントに出場するのは、およそ9年ぶり。「楽しい。試合がとにかく楽しい」と、感極まる。久しぶりの試合が大きな舞台と緊張感もあったが、「桑原さんに“とにかく通れ”とお尻叩かれたので」と冗談交じりに言うも、信頼する先輩の言葉を糧に気を引き締めた。

さらに、舞台は日本でもトップクラスに入る名門のイーグルポイントゴルフクラブ。「本当に、このゴルフ場はすごく楽しいですね…。めちゃくちゃ奇麗。この季節でグリーンを維持するのも大変だと思うのに、ここは素晴らしいです」と笑顔を見せた。

「まだアンダーパーを出せていないので、あしたはとにかくアンダーで回りたい。ショットの調子は悪くないですし、あともう少しかみ合えばいいところ…。少し曲がったときに、スコアは簡単に落としやすいので、リカバリーを徹底しながら、スコアを伸ばして行きたい」と意気込みを示した。

この第二の競技人生の挑戦が、愛知県から応援する“門下生”たちに勇気を与えられる結果となりたい。

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