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シニアツアー

【日本プロシニア円谷HDウルトラマン杯/ 2R】 上位浮上のI・J・ジャンは充実した“シニアライフ”がゴルフの活力に 体の衰え感じるも徹底するルーティンとは?

2025年09月26日
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シニアツアー3年目のI・J・ジャン(韓国)が6バーディ・2ボギーの「68」をマークし、トータル6アンダー・4位タイと上位で決勝ラウンドに進む。「先週からショットの調子がいいんです」と安定感のあるショットが好スコアにつながった。

この日は流れの良い一日だったが、不運な場面もあった。フェアウェイが狭く、緩やかな右ドッグレッグの8番パー4。260ヤードの2打目は「いいショットだったんですけど…」と右の木に直撃。ボールが見当たらずにロストかと思われたが、「キャディさんが木を登って『あった、あった』って見つけてくれた」と、今週タッグを組む月森洋二キャディが木の上にあるボールを発見した。

「モンキーみたいだった(笑)。でも、本当だったらロストボールになってしまうところだったけど、見つけてくれたから助かりました。アンプレアブルしてボギーで耐えることができた。きょうのピンチはそれだけかな」。月森キャディのファインプレーで、大きな崩れを防いだ。

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今季は、開幕戦「ユニテックスシニアオープン」(6位)から2試合連続でトップ10入りと好スタート。その後は24位、30位、16位、53位と中位が続いていたが、先週のメジャー初戦「日本シニアオープン」では復調の兆しを見せ、久しぶりに上位で最終日を迎えた。

ただ、その最終日は「1番(ホール)で変なアプローチをやってしまって。“ちゃっくり”を同じところから3回もやった。人生で初めてです」と序盤で“+3”を喫し、「75」とスコアを崩してしまった。結果、15位タイに後退はするも「ショットはよかったから」と前向きに振り返り、今週につなげている。

先週からからメジャー連戦と体力勝負なところもあるが「一旦休んで全部忘れました」週明けにしっかり休息を取った。「体は本当に大事。疲れたら何もできないし、痛いところがあればプレーもできない。(休むことは)大事です」。50歳を過ぎてからは「“あっちが痛い、こっちも痛い”ってなる。ケガしないように気をつけないと」と体の衰えも実感している。

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そのなかでジャンが徹底しているのは、「起きてストレッチをして、お風呂に入る」という毎朝のルーティン。さらに大の温泉好きでもあり、「少し体が重くなったら、キャディさんと一緒に温泉に行っています。いつも行くんです。今週は行けていないけど、たぶん来週は行ける。コマツで、いいところがあるので。楽しみ」と満面の笑みを見せる。試合会場周辺では“湯めぐり”を欠かさず「栃木、コマツ、指宿、静岡…いっぱいあるよ」と楽しそうに語った。今週は温泉こそ行けていないが、イーグルポイントゴルフクラブの広い浴場で疲れを癒している。

今季16試合のうち、今週で折り返しの9試合目。「早いですね…。もう10月で、あっという間にクリスマスが来そうです」としみじみ。残り8試合に向けても「いつも一生懸命頑張るから問題ない」と前向きだ。「いいコース、温泉、食べ物、いいことがありすぎて言い訳ができない(笑)。それが大事。ゴルフはそのあと…」と冗談交じりに話しつつも、充実した“シニアライフ”がゴルフへの活力になっているようだ。

シニアツアー初参戦となった2023年「ノジマチャンピオンカップ箱根シニア」以来のツアー2勝目へ。ジャンは充実感とともに、残り2日間へ挑む。