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【日本シニアオープン/3R】注目すべき熟練プレーヤー!決勝ラウンドに進出した最年長64歳"東聡"と62歳"久保勝美"

2025年09月20日
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予選通過した67名のうち、最年長は64歳の東聡、さらに2つ年下には久保勝美が62歳と60代が奮闘中だ。

東聡は、8月の最終予選会でトップ通過を果たし、本戦出場資格を獲得。予選ラウンドは71-74と目標としていた“連日アンダーパー”とはならなかったが、決勝ラウンドに駒を進めた。最終予選会から15名が決勝ラウンドに進出を決めている。その中で東は第3ラウンドを70で回り、通算1アンダー28位と踏ん張りをみせる。

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決勝ラウンドを振り返ると「8番取れなかったのが痛かった」と悔しがるが、前半は33でターン。"もうちょっと行ける"と気負った後半12番ではティーショットのミス。そのミス分を取り返そうと13番ではセカンドで失敗し連続ボギー。我慢を続け17番で後半初バーディ。最終18番では隣の9番ホールに行ってしまったボールを戻すというスーパーショットでパーを死守。
「そうなるシチュエーションだったんだろうね」と言わしめるあたりはレギュラー7勝、シニア2勝を挙げているベテランだからこそ。技が際立った一日の締めくくりだった。

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「目標は4日間でアンダーパーを出すこと。明日次第でもっと上も狙える」と手ごたえはある。「今日も60台は出せるような気配はあったけど、自分で止めちゃった。だから最終ラウンドでは、もう一度60台に挑戦だね」。東ははっきりと明解なビジョンを打ち出し、憧れていた“相模原”で自分への挑戦を楽しみたいところだ。

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62歳の久保勝美は、コマツオープンで「還暦優勝」を飾り、年齢を超えた強さを知らしめる選手のひとりである。本選手権では初日70、二日目72と順調なラウンドだったが、三日目は“74”のオーバーパー。「もうパッティングがだめ。本当に悔しくて…最後も短いのを外すし…。バーディチャンスに結構つけられたのに、ぜんぶ入らなくて」。久保は苦みが残るラウンドを払拭するべく、アテスト終了後はすぐにパッティンググリーン直行した。

久保の生命線は「パッティング」。ボールはグリーンを捉えるものの、カップインを決められないと上位には行けないことは重々承知。「こういうスピードの出るグリーンだと、ミスパットは入らないし結果に表れる。それにアプローチパットが上手な人が上位にくる」と分析し、「タマちゃんなんかはティーショットがあっちこっち行っても、ミスしてもパーを拾えてる。チャンスは必ずものにしているしね。やっぱりパッティングなんですよ」とこの日のラウンドを悔しがり、1時間以上はパッティング練習に没頭した。

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「シニアツアーに出ている限り諦めない。俺の中では東さんがいて、目標にして頑張っています。東さんが予選会から向き合っているのは励みになっていますよ。だって、自分が一番年上っていう立場だったら、なおさら目標を立てていくことは難しいんじゃないですか」とシニアだからこそ、先輩の苦労も手に取るようにわかる。だから自然と言葉が敬意に代わる。

久保はシニア入りしてもうすぐ14年目を迎える。「一昨年あたりから、今年が最後かなって思いもあるけど、ゴルフしかないし、こうして続けられていることに感謝していますよ」と微笑んだ。一緒にやってきた仲間の存在も大きい。崎山武志や清水洋一、秋葉真一そして田村尚之という良きライバルがいて、仲間から刺激を受けてきた。「俺も頑張るし、刺激になればいい。まだ一緒にやっていきたいからね、やれることは精一杯やるだけです」。

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今週の日本シニアオープンに続き、来週は日本プロシニアと公式戦は連戦。そして再来週はコマツオープンと久保にとってビッグトーナメントが待ち受けていて、プレッシャーはしばらく抜けない。
「プロシニアもグリーンコンディションは良いだろうし、大きい試合も続くし、とにかく賞金を上積みしたい。一打一打大事にやるだけ」とシニア2勝、グランドシニア2勝を挙げている技巧派プレーヤーは、まだまだ上を見据えて明日に挑む。

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