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シニアツアー

【日本シニアオープン/前日】日本一を決めるシニアゴルファーの熱い戦いに126名が出場 賞金ランク上位の岩本高志、宮本勝昌の覚悟

2025年09月17日
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「第35回日本シニアオープンゴルフ選手権」が9月18日から21日まで神奈川県にある相模原ゴルフクラブ東コース(6,997ヤード/パー72)で開催される。今年のシニアゴルファーナンバー1を決定する大会ということもあり、大会前日は35度を超える酷暑の中でも、選手は練習ラウンドをこなし士気を高めている。

出場選手は50歳から75歳までのプロ117名、アマチュア9名を合わせた126名が参加。出場カテゴリーには「日本シニアオープン歴代優勝者」をはじめ、「昨年のシニアツアー賞金ランク上位30位まで」や「今年7月のシニアツアー『倉本招待イーグルカップ』までの賞金ランク上位30位」、さらに「日本オープン歴代優勝者」や「前年度本競技翌週から本年度競技前週までのシニア優勝者」、「最終予選競技通過者」、そして「特別承認者」というまさにレジェンドに相応しい選手が一堂に会する機会でもある。

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チャンピオンを決める舞台は相模原ゴルフクラブ。関東を代表する歴史のあるゴルフ場では日本オープン(1959、1980、2007年)やアジアパシフィックオープン(2021年)が開催されている。今年で開場70周年を迎えることもあり、シニアオープンの歴史を飾るにふさわしいセッティングが用意されてきた。

コース設計は小寺酉二(ゆうじ)氏で、相模原だけでなく狭山ゴルフ・クラブや嵐山カントリークラブなども手掛る名匠による作品である。注目ホールは3番ホールパー5。日本シニアオープン最長のホール「660ヤード」を熟練の選手たちはどうマネジメントするかにも興味が向けられる。全体は高低差の無い平坦なコースだからこそ、計算されつくされたマネジメントプラス高い技術力が要求される大会になりそうだ。

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レギュラー12勝、シニア8勝を挙げているキング・オブ・シニアの宮本勝昌は「ナショナルオープン感がコースから感じられる最後の練習ラウンドでしたね。ボールマークも小さくなったし、ラフからのショットはグリーンでボールが止まる気配がなく、難易度は上がった感じがします」と仕上がっているコースを警戒する。

百戦錬磨の宮本にとっても、この大会は特別に向き合う理由がある。「シニアオープンは4回目の出場ですが、藤田さんが優勝したとき(2023年)以外は優勝争いに絡めていない。ジュニアからゴルフをやっている身としては、JGA競技では日本アマしか優勝したことがないので、ぜひ頑張りたい」と決意を新たにする。

日本タイトルは日本シリーズ(1998,2001,2014)、日本ゴルフツアー選手権(2001,2010)を獲っているが日本オープン、日本シニアオープンには手が届いていない。シニアツアーでも高額賞金大会ということもあり、ここで賞金ランキング上位をしっかりと確定させて、来年の海外メジャーへの足掛かりにしたいところだ。

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シニアルーキーですでにシニア2勝をマークしている岩本高志の活躍にも注目があつまる。「日本シニアオープンに照準を合わせてきました」と心を決めている。岩本はシニア最終予選27位という順位で出場優先順位によるシニアツアー出場資格を獲得。開幕戦でありデビュー戦のユニテックスシニアでは4位と好スタート。その後「スターツシニア」に加え先週の「IASSシニア」で優勝を飾り、今季すでに賞金ランク1位の座についたところだ。

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「やっぱり当初はこの大会にも出場資格が無かったですけれど、スターツで優勝したことで念願だった出場を叶えることができました」。3月の開幕戦からもうすぐ半年を迎え、岩本はすっかりシニアツアーの顔になりつつある。「実は調子はあまりよくないのですが、僕の武器は曲がらないティーショットと、コツコツ大事に丁寧にやること。最後まで悔いがないように戦い抜きたい」と意思表明。

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すると、練習ラウンドを終えた横尾要が現れ「いわもっちゃん、ちゃんと今週優勝するって話した?今週も来週も優勝して、チャンピオンズツアーに行くっていわなきゃ」と笑いながら話を振る。高校時代の先輩が登場だ。シニアでは一番年下の岩本がいじられるのもご愛敬ということで「ああやって言ってくれるのも、ありがたいです」と岩本は目尻をさげた。シニアツアーならではのぬくもりある関係があるからこそ、岩本は足元をしっかりと固めていけるのである。楽しみな新星「いわもっちゃん」が大会の注目を集めている。