
2025年の新しいプロゴルファーが58人誕生した。そのなかで、唯一10代で合格を果たしたのは、18歳の丸尾怜央(まるお・れお)だ。
「1日目、2日目がよくて、きょうはプレッシャーもかからずにゆっくり回れました」。初日に4アンダーの「66」をマークし首位発進を決めて2日目までキープ。3日目、最終日とそれぞれ1つスコアを落とし「73」となったが、トータル2アンダー・15位タイで“一発合格”となった。
宮崎県出身で2006年生まれの丸尾は、中学3年時に「日本ジュニア12~14歳の部」を制覇。日章学園高校3年時には「アジア太平洋アマチュアゴルフ選手権」で4位に入るなど、ジュニア時代から注目されてきた有望株だ。昨年はアマチュアとしてツアーにも参戦し、QTファイナルにも進出(66位)。同年にプロ転向し、今季は下部ツアーを中心に戦っている。レギュラーツアーデビュー戦となった「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」では、6位タイと堂々のトップ10入りを果たしている。

QT66位の資格ということもあり、シーズンのスケジュールには多少の空きがあった。そこで「今年は試合も少なかったですし、プロになったらいろんなゴルフ場が安くなったり、知り合いの方、親戚のひとにもプロテストに受かることを期待されている方もいたので、それで受けようと思いました」と、挑戦した理由を明かす。
「システムをあまりわかっていない人だと、プロテストを受かっていないとプロとして認められていないこともある。みんなに『受かりますよ』ってところを見せたかった。受かってよかったです」。プロ転向はしてはいるものの、“セミプロ”と思われがちなこともある。『PGA資格認定プロテスト』の狭き門を突破したことで、自信を持って「プロゴルファー」と称することができるようになった。

この4日間を振り返ると、最初の2日間は「上手くマネジメントをしながら」回れたことでスコアをまとめることができたが、残りの2日間は「全部うまくいかなくて、ピンの方向に飛んでいるのに、全然(チャンス)についていなくて」と7、8メートルほどのパッティングが残るなどタテ距離が噛み合わなかった。「それが気持ち悪かった。また来週も日本オープンの予選会がありますし。それに向けて、今週は土日しかないので頑張りたい」と収穫も得て、来週の国内メジャー「日本オープン」の最終予選会でリベンジを狙っていく。
丸尾は、ジュニア時代から海外の試合を経験していることから「世界一になること」が自身のゴルフキャリアにおいての目標。まず目指すのは、来季の国内男子ツアーの出場権を得て「賞金王」になることだ。また、自身が目指すプロゴルファーとしての姿は「強いのが1番ですけど、みんなに応援されるような選手になれたらいいなと思います」と話し、笑顔を見せた。18歳の挑戦はまだ始まったばかり。ここからの成長に期待が高まる。