
受験者の平均年齢は26.17歳。一番若い選手で17歳、最長年齢で52歳と幅広い年齢の選手たち147名が最終プロテストに参戦している。そのなか、36歳の茶谷龍成がトータル3アンダー・17位と“合格圏内”で最終日にコマを進めた。
ゴルフを始めたのは5歳。父親の影響でゴルフクラブを握り、名古屋商科大学のゴルフ部に所属し、プロゴルファーを目指していた。プロテストも受験していたが、合格とならず、26歳でゴルフを辞めたときに「おじいちゃんとおばあちゃんが亡くなってしまい…」と、医療関係の道に進んだ。「地元の富山に戻って、准看護師の資格を取り、5年ぐらい病院で働いていました」とゴルフからは離れて、一時は新しい道に進んでいた。
しかし「看護師の仕事は大変で…。ずっとゴルフをやっていたので」とゴルフ場に転職。そこで働きながら「趣味程度に…」とたまにゴルフをやっていた。そのなか、一昨年から2年連続で富山国体のメンバーに選出され出場。久しぶりの競技ゴルフで闘志が生まれた。さらに、ともに国体に出場したゴルフ場に所属する年下のプロゴルファーから「プロになったほうがいいですよ、って言われて、僕もちょっとその気になっちゃって」と今年の3月に競技人生を再開。三甲ゴルフ倶楽部・谷汲コースに所属しながら、練習に励んでいる。

36歳になって、2度目の挑戦。「昔、テストを受けていたときよりも、精神的にも距離もそうですけど、いまのほうがいい」とこれまでの経験からゴルファーとしての質も上がり、そのなか挑んだプロテストでは、プレ予選から最終ステージまで勝ち進んできた。目標としては「ツアーにも出たいですし、お世話になっている方、応援してくださっている方に恩返しがしたい」と、まずは周りの方々に“朗報”を届けたい。
1オーバー・41位タイで迎えた3日目は、「ティショット荒れた」なかで自身の強みと話すショートゲームを生かし4アンダーの「66」をマーク。あしたも「凌ぐところは凌いで、守るところは守るという感じで、ストレスなく回れたらいいなと思います。天候が怪しいですが、一生懸命やるだけです」と意気込みを示した。10年越しの悲願となる“プロテスト合格”に向けて、ラストスパートだ。