
プロテストは初挑戦という至誠館大学4年生の佐伯仁。第1ラウンドの4バーディ・2ボギーという内容は、佐伯が鬼門としている“本丸1番から4番“でスコアが作れず悔しさもあるが、2アンダー68ストロークは、首位と2打差の好スタートだ。
第2ラウンドでは2,3番と連続バーディで切り抜け、8番では5メートルを沈めてスコアを3つ伸ばした。
後半では10番のバーディを皮切りに、好スコアも期待されたが「実は暑い中のプレーで、体がしんどくなってしまって。三の丸(イン)のコースは狭いホールがあるので、そこは無理せずにやっていこうと。自分の設定する幅にショットを置いていくだけ」と判断。難関17ホールまで我慢のパー行進が続いた。
最終18番ホールで雷雲接近によりプレーを一時中断。47分後に再開されたが、中断でも集中力を保ちバーディを奪取。終わってみれば65はボギーなしの完璧なプレーだった。

佐伯はラウンドをこなすごとに、ゴルフに磨きがかけられている。高校は明徳義塾高等学校出身で、最終プロテストを受験している7人の同期は良きライバルで、充分にやる気を掻き立ててくれる。
その後は至誠館大学に進学しゴルフ部に所属。張本茂監督には世話になったという。プロテストに対しては「毎日連絡しなくていいから、精一杯やってきなさい」という言葉にも愛情が注がれていると感じている。「だから監督には結果で示したいです。そのためには気を抜かず、目の前の一打に集中してやるだけです」と闘志を燃やしている。
8月中旬には山口から車で片道10時間かけて、烏山城で3日間練習ラウンドをこなし、コース攻略も頭に叩き込んできた自信もある。残り2日、そして学生最後の年。佐伯は怯むことはない。
