
裏街道からナイスカムバック。濱宮勇樹が第2ラウンドで7バーディ・3ボギーと4つスコアを伸ばし、初日5オーバーの106位タイから65人抜きで41位にジャンプアップ。残りの36ホールでプロテスト合格圏内を目指す。
「実は昨日まで体調が悪かった。自律神経のバランスが崩れているのか体温調整が上手くいかない」と悩みを打ち明ける。第1ラウンドはアイアンの調子も悪く、ショートサイドを外したショットも敗因。難しいグリーンの傾斜にパッティングが対応しきれず、スコアを作れなかった。その結果、濱宮は5オーバー106位タイと簡単に合格圏外へと押し出された。
「ショットを調整して、ショートサイドを狙うのではなくて、グリーンセンターに載せるマネジメントを徹底することにしました」と第2ラウンドの目標を打ち立てた。

第2ラウンドは前日と比べて体調も良く、安定したショットが出始めた。スタート10番パー4ではショートサイドにつけてしまい、寄らず入らずボギー発進。次の11番パー3ではグリーン右手前からのアプローチショットがカップインし、流れに弾みをつけたきっかけになる。
13,14番と連続バーディを重ねたが、難関17番ではティーショットを左に引っ掛けて、ボールは林の中へ。このホールをボギーにしたものの、前半を1アンダーとした。後半は3番で再びショートサイドを外して寄らず入らずのボギーに。それでも全体の良い流れが残っていたこともあり、5,6番さらに8,9番で4つのバーディを量産し66をマーク。141ストローク、通算1オーバーまでスコアを戻し、65人抜きの41位と合格圏内に滑り込むことに成功した。

「とりあえず一安心です」と笑顔が戻った。濱宮は学生時代に東京国際大学ゴルフ部でキャプテンを務め、同期には2年前にプロ入りを果たした副キャプテンの生駒怜児はじめ、仲間が先にプロ入りしていることも濱宮がゴルフを続けるモチベーションになっている。
「3年前、登別の最終プロテストを経験しているので、どんな心持で挑むのかはわかっているつもりです。これでギリギリ立て直せましたので、残り2日間は天気予報も良くはないみたいですが、僕は雨風に強いと思っています。勝負どころで強さを発揮できるといいです」。濱宮はさらなる高みを目指したいところ。
「大学の同期がプロテストの合格を待ってくれていますし、ゴルフ部時代にお世話になった淵脇常弘監督にも良い報告をしたいです」と、ナイスカムバックから残り2日、全力で戦うことを誓った。