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競技情報 グランドゴールド

〔関東ゴールドシニア/1R〕首位1打差2位に着けた渡辺司、横島由一が真の戦いを求めて最終ラウンドに挑む

2025年06月25日
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多発性骨髄腫の発症からシニアツアーに復帰した渡辺司が、今年2月に68歳を迎えゴールドシニア入りを果たし、首位とは1打差70ストローク、2位で好スタートを切った。2023年の1月に『多発性骨髄腫』のステージ1と診断されて以降、病院通いの日常が始まり、2024年2月に手術を決断。フルスイングをすると骨が砕ける可能性がある中で、治療を継続しながらゴルフができるまで回復し、こうしてゴルフを全力で楽しんでいる。

今年はシニアツアー開幕戦から出場しているが、数日おきの点滴治療も欠かせないため、ツアーの合間に都内の病院までかけつけながらと、覚悟のうえで強硬日程をこなしているのである。

人生最初のゴールドシニアは、1番ホールで2メートルが入ってバーディでスタートを切れたことも好スコアにつながった。「雨が降っているので、いいショットもでたり悪いショットもでたりします。バーディパットも何回かあって、上手くいったなぁと思っていたら、ラインからずれたり。だけど長いパーパットはなかったので、そういう意味ではボギーのピンチはなかったですよ」と肩をなでおろした。

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「あとは天気次第というところで、簡単にバーディは獲れないと思いますが、今日はこのスコアで回れたので、ぜひ明日は、自分の年齢で回ってみたい」と自信をのぞかせる。

渡辺司にとっては、尾崎直道同様、サミットゴルフクラブで行われた「日本プロシニア」優勝コースでもある。「このコースは悔しいことや、嬉しかったこととか、いろんな思い出が詰まったコースなんですよ。昔はね、あのうしろから打ってあそこだったのになとは思うけど、ゴルフってそんなものなんです」と自分の状況を受け入れている。「こうしてサミットでゴールドシニアデビューを飾れて嬉しい。自分の年齢で回りたい」と、レギュラー3勝、シニア5勝をあげている渡辺は、新たに目標を立てたことで目を輝かせた。

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渡辺と同スコアの70ストロークで回ったのが横島由一(73)。2004年にシニアツアー賞金王に輝き、シニアツアーを盛り上げた代表選手のひとりでもある。日本シニアオープンでは長きに渡りNHKで解説を務め、昨年ホームコースの千葉カントリーで自ら役目を終え、現在は自分のゴルフを大事にしながらプロ生活を満喫する日々を過ごしている。

横島は「パー5では良いパットが決まって良いバーディも獲れました。パーパットも良いのが結構はいったんですよ」と白い歯をみせた。「今日のこのコンディションでアンダーバーで回れましたしね、それはもう、オッケーかなと思ってやってました」と一日を振り返った。「明日は明日で、同伴選手のプレーをね、ちょっと見させてもらおうかと(笑)」とにやり。長きに渡り戦ってきた仲間との攻防戦を楽しみにしている。

今年で36回目の開催である「関東ゴールドシニア」の大会は「日本ゴールドシニア」の出場権をかけた予選会としての意味も持ち合わせるが、渡辺も横島もすでに「日本ゴールド」の出場有資格者。だからこそ、それぞれが真の戦いを求めて争う姿がここにある。

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