
「関東プロゴルフゴールドシニア選手権大会」の第1ラウンド。熱帯低気圧の影響を受け、雨が強弱を繰り返す難しいコンディションの中で、永久シードプレーヤーの尾崎直道(69)が1イーグル3バーディ2ボギーの69で回り単独首位に立った。尾崎はPGA競技では初のエージシュート達成に「なんだかね、すごく嬉しいこと」と喜びを口にしている。1打差2位に渡辺司(68)、横島由一(73)、さらに1打差4位に福沢孝秋(72)、宮川一男(71)が続いている。前年覇者の大野雅幸(74)は1オーバー10位タイと逆転を狙う。

レギュラー32勝を挙げている永久シードプレーヤーの尾崎直道(69)が関東ゴールドで69をマークしエージシュートで初日好スタートを切った。昨年船橋CCで行われた「関東ゴールドシニア」の大会では、68歳という満年齢に4日足らず、出場資格が得られなかったが、9月の「日本ゴールドシニア」ではゴールドルーキーとしてデビュー戦を飾り2位という成績を収めている。
尾崎は先月69歳の誕生日を迎えたばかりで、今回が「関東ゴールドシニア」のデビュー戦。日本ゴールドのメンバーとはまた一味違う「関東」でしか会えない仲間との時間を楽しみにしていた。

しかし尾崎のデビュー戦は、熱帯低気圧の影響をもろに受け、雨風の中で耐え忍ぶ厳しい一日だった。
「ほんと難しいコンディションの中で、今日のゴルフの内容からしても”69”って信じられないスコアがでて。なんでかなってね。ただね、こんなゴルフの内容からして考えられないよ。アイアンショット当たんないしね」と本人は首をかしげる。
振り返ると、2014年にサミットゴルフクラブで行われた「日本プロゴルフシニア選手権大会」では渡辺司、室田淳とのプレーオフを制して優勝していることもあり、尾崎にとっては縁のあるゴルフ場でもある。
この日の第1ラウンドでは、3番でボギーが先行するも6番パー3、9番パー5でバーディー奪取。後半10番でボギーで落としたが12番パー5でバーディでスコアを戻すと14番ではセカンドショットがカップインイーグルと、コースを味方につけて、気づけば69でホールアウトしたのだ。

「初日で69というスコアがでてね、ただびっくり。シニアツアーだとセカンドでフェアウェイウッドを選ぶんだけど、ゴールドシニアは残り距離が短い分、8、9番アイアンを選ぶことになる。それがね、当たらない」と不安もある。
最終日に向けては「なんとなくパーが獲れて凌げたけど、ショートアイアンの精度が非常に悪いので、その辺は明日の作戦を練ります」と期待を込めつつ「シニアツアーでは達成できなかったけど、今日はエージシュートっていうのも出たしね、ゴールドで出来たから思い残すことはないよ」と笑い、高い満足度が得られた様子だ。
プロシニアで優勝してから11年という月日が経ち、ゴールドシニアプレーヤーとしてこの舞台に戻ってきた"レジェンドプレーヤー・尾崎直道”が最終日の主役として大会の注目を集める。
