
国内シニアツアーの第3戦、「すまいーだカップ シニアゴルフトーナメント」は単独トップで最終日をスタートした宮本勝昌が、雨と風が吹き付ける難しいコンディションの中で3バーディ・1ボギーの「70」にまとめ、トータル14アンダーで今季初優勝、シニアツアー7勝目を挙げた。
4打差のトータル10アンダー・2位タイには、崔虎星(チェ・ホソン、韓国)、飯島宏明、プラヤド・マークセン(タイ)が入り、トータル7アンダー・5位に今野康晴、トータル6アンダー・6位タイに桑原克典、久保勝美、堺谷和将の3人が並んだ。また、今年の1月8日に50歳の誕生日を迎え、シニアルーキーとして参戦している岩本高志が、初戦の4位、2戦目の4位に続き、トータル5アンダーで9位タイに入り、3戦連続でトップ10入りを果たしている。

岩本は昨年、レギュラーツアーの下部にあたるABEMAツアー7試合に出場し、「レギュラーの卵みたいな若い選手たちと回ってやれていたので、いい流れでシニアに来れた」と話す。ベストフィニッシュは6月の「ジャパンクリエイトチャレンジ in 福岡雷山」。3日ともアンダーパーをマークして14位タイに入り、若い選手たちの中で存在感を示した。
しかし、満を持して臨んだ今年3月の「PGAシニアツアー予選会・最終予選会」は27位に終わり、コンスタントに試合に出られる目安となる24位以内を逃した。ちなみに、24年シーズンの最終予選会で27位だった遠藤正人は、13試合中8試合の出場にとどまっている。だからこそ、「限られた試合でどうやって(賞金ランキング30位以内の)シードを獲れるかを考えてシーズンに入りました」という。

オフは「試合になると緊張して、少し左にボールが行くことが多かった」という課題の改善に努め、「もう一回基本に立ち返って」練習に取り組んできた。それが今季の好成績につながっている。「基本をすっ飛ばしてやっていたところがあったので、地味な練習が大事だな」と本人も手応えを実感する。
来季の出場権が得られる賞金ランキング30位以内のシードに入るには、昨年の実績だと558万7269円が必要。岩本は今季3戦で396万円を稼ぎ、同ランキング6位につけている。シニアルーキーは「上手くいきすぎています」とはにかむ。目標とするシードに向けて、出られる試合でコツコツと賞金を積み重ねていきたい。

■崔虎星(トータル10アンダー・2位タイ)
(最終日は66で)私の今日のプレーは良かったです。風がグルグル回って台風みたいな天気でしたけど、ボールの高低のコントロールは得意だから大丈夫でした。今は左ヒジを少し痛めていて、セカンドショットはいつもより1.5クラブぶん後ろ。そこが難しかった。(優勝した)宮本さんはすごい。本当に素晴らしいです。

■今野康晴(トータル7アンダー・5位)
今日は(雨と風が強くて)地獄だって、みんな言ってたでしょ(笑)。それで1アンダーだったから上出来です。前の試合は初日が良かったのに(1差4位タイ発進)、2日目(最終日)に『75』と打っちゃって20位。特に17番ボギー、18番ダボですごく悔しかった。今週も初日が良かったから(1差2位発進)、行きたいなと思ったけど、2日目と最終日にスコアを伸ばせなかった。その辺が課題かなと思います。

■桑原克典(トータル6アンダー・6位タイ)
先週は日本プロでコースセッティングを担当していたからクラブは握っていません。でもホテルで素振り用の棒で素振りはしていました。僕は試合の朝も練習しないで素振りだけ。意外と素振りだけでいいのかもしれないですね。(今大会の会場)イーストウッドカントリークラブはもともと得意。だから良かったんだと思います。

■久保勝美(トータル6アンダー・6位タイ)
今日は寒かったせいかパットのタッチが合わなかったですね。でも、いい位置で回れたのは良かったです。30位とか40位くらいにいるとプレーが雑になるというわけではないんですけど、やっぱり優勝争いの緊張感の中でのプレーは、今後のために良い勉強になりました。(60代の選手で最上位となり)60代の他の選手にいい刺激を与えてやろうと思っています(笑)。