NEWS
シニアツアー

〔すまい-だカップ/2R〕家族に吉報を届けたい鈴木亨、59歳の初戦2日目にして66をマークし5位浮上

2025年05月30日
Image

35位タイで迎えた鈴木亨が、1イーグル・5バーディ・1ボギーの「66」をマーク。今季初の60台で回り、トータル6アンダー・5位タイに急浮上し、最終日にコマを進めた。

「スタートは小雨で風向きもきのうと逆だったので難しいなと思っていましたよ。8番のイーグルで流れが変わって気持ちよくプレーができました。昨日はフェアウェイを3回しか外していないのに、パターが全然ダメだった。でも、きょうはティショットがほとんどラフで…。ゴルフは本当にパッティングだなと思いました」。

この日は朝から雨が降ったり止んだりの一日。しかも風向きは前日とは逆と「今日は難しいなと思っていた」と、試合開始時の心境を明かす。その不安は的中しボギーを先行したが、6番でバーディを奪い、8番パー5では、218ヤードを3番ユーティリティで2オン。8メートルのパットを沈め、今季初のイーグルを決めた。「久しぶりでうれしかった」と笑顔を見せる。ここから流れが大きく変わり、その後は4つスコアを伸ばす展開となった。

Image

「昨日はフェアウェイを3回しか外していないのに、パターが全然ダメだった。でも、きょうはティショットがほとんどラフで…。ゴルフは本当にパッティングだなと思いました」と語るように、この日は不安定なショットをパッティングでカバーする展開となった。イーブンパー「72」で終えた初日の悔しさを晴らすかのようなプレーが光った。

鈴木は5月28日に誕生日を迎え、今大会は59歳としての“初戦”。「1発目の大会でいいスコアを出して健在ぶりを示したかった。でも“ただの人”だなと思って…」と初日の内容には心残りを口にするが、その思いが2日目の集中力につながった。鈴木は60歳になる前に「エージシュート」を達成することを目指している。「冗談半分ですけどね」と笑うが、本人の目は本気だ。そのために飛距離やショット精度の向上に挑戦を続けている。

Image

最近では、ティーチングプロの資格を持つ息子・貴之さんが、SNSでゴルフレッスン動画を配信するため、自宅の庭に練習スペースを設置。その取り組みに「俺のほうがハマってしまった」と笑う。自らの感覚と照らし合わせながら、息子、そして妻で元プロゴルファーの丸谷京子さん(現在・鈴木京子)からもアドバイスを受け、日々調整を重ねている。

さらに、芸能界で活躍する長女・鈴木愛理の存在も、大きな刺激になっている。「彼女を見ると、まさに“プロ”だなと感じる。彼女を見るためにお客さんが集まる。そういう域には僕は行けなかったけど、尊敬している」と語る。

「家族みんな仲がいいし、お互いに刺激し合える関係です」と、鈴木にとって家族の支えは何よりの原動力だ。「久しく勝てていないので…」と口にするように、家族が喜ぶ姿を見たいという気持ちが、最終日に向けたさらなる追い上げを後押しする。