
今季レギュラーツアー開幕戦の「東建ホームメイトカップ」でツアー初優勝を飾った生源寺龍憲が、第3ラウンドで67をマーク。通算12アンダーまでスコアを伸ばし、首位を快走していたノリスと並び、最終ラウンドを迎えることになった。
「今日はよく我慢しながらプレーできたなと思います」と冷静に一日を振り返る。
スタート時は首位ノリスと生源寺の間には8打の差がついていた。「少しでもプレッシャーをかけながらやりたいなと思っていた。好き勝手されたら悔しいので」と闘志を燃やし、生源寺はムービングサタデーの幕を開けた。

1番スタートホールではティーショットが右にすっとんだ。「打った瞬間はあんなに右に行っているとは思っていなくて。ピン位置が左だったので、右ラフでもいいやと打ったら、右に行き過ぎて。木の間を抜けていけるかなと思ったら左の木に当たって、フェアウェイへ出てくれたのでラッキーでしたね」とナイスパーセーブでまとめられた。
フェアウェイに置けばショットはチャンスに着けられると、これまでのラウンドから経験を得ていたので、ティーショットではなるべくフェアウェイキープを心がけた。前半3バーディ・1ボギーの34。後半は12番で4つ目のバーディ奪取。好機が来るのをじっと待ち続けた。
一方でトップを快走していたノリスの状況を16 番終了後、スコアボードでようやく知り“意外と伸びていないな”とうなずいた。17番(226yard/Par3)では4番ユーティリティを使い、ピン30センチにピタリつけてバーディ。最終18番では2.5メートルを流し込み、連続バーディを仕留めることに成功。ノリスとの差を積極的に縮めにいって、結果「8」あった差はゼロ。生源寺がムービングサタデーの主役になり、優勝争いに加わることができた。

ノリスの誤所からのプレーに対する罰打がなければ差は2打。それはバーディ・ボギーのスコアで簡単に順位が入れ替わることが可能だが、追いかける立場である。その差がゼロになり、同条件でスタートすることになったのだ。「明日に向けて凄く良いポジションに持ってこられたかなと思います。どんどん賞金を加算していってランキング上位につけて、アメリカ PGA ツアーの予選会に行きたいです。まずはそこを目指しています」と意を強くする。
生源寺は「明日(最終ラウンド)もしっかりと落ち着いてプレーすればチャンスがあると思います。しっかりプレッシャーをかけながらやりたい。これまでは毎週優勝争いをしていて、良いところまでいって勝ち切れていなかったので、来たチャンスをしっかりと掴めるように頑張りたいです」と気持ちを高めていた。ツアー2勝目は日本最古の公式戦優勝で飾れるかどうか、試練が待っている。
