
西日本在住のプロゴルファーで、日本プロや日本オープンといった公式戦優勝者や、シニア賞金王、レギュラー・シニアトーナメントを通じて優勝した往年の名プレーヤーが出場する関西プロゴルフグランド・ゴールドシニアがいよいよ開催する。
2022年から2024年までの3年間は熊本ゴルフ倶楽部阿蘇湯の谷コースで同大会を開催しており、ディフェンディングチャンピオンとして挑むのはグランドシニアの部で堤隆志(62)が連覇を狙うことになる。
堤は「メチャクチャ難しいですよ。もう(笑)手に負えません」とプロアマ後の練習グリーンで頭をひねらせた。「高麗グリーンがね、ちょっとクセがあって。リーディングだけできればなんとかなりそうなんだけど・・・。とにかくグリーン近く、近くに寄せて3パットしないようにします」と作戦も明確だ。「今日のプロアマでは中学2年生のメンバーさんと一緒だったのですが、当然コースを良く知っていてプレーも素晴らしかったし、グリーンの特徴教えてもらいながら楽しくやらせてもらいました」と少し収穫もあった様子。

左ひざに人工関節を入れてから年半が経つ。当時は58歳でシニアツアーにフル参戦していた矢先の古傷を治す手術だった。手術は成功し、翌年のシニア最終予選会では2位とツアー出場資格を獲得している。「あれからすっかり痛みも無いですしね、ゴルフに集中できることが幸せです」と喜びをかみしめる。「試合のたびにね、会場近くにある神社にお参りにいって、御朱印を集めるのが楽しみのひとつ。今回は初めて広島に来られたので、宮島とか広島平和記念公園にもでかけてパワーもらってきますよ」と、明日への戦いに気持ちを切り替えた。

広島で注目のシニアプレーヤーと言えば田村尚之だ。49歳で資格認定プロテストに合格し、プロゴルファーとサラリーマンの二足の草鞋を履く。シニアで2勝をマークしており、シニアツアー参戦は今年で12年目を迎える田村が、待望の関西グランドデビューを飾る。
昨年5月の関西グランド時は59歳だったため大会の参加資格が無かったが、9月に行われた日本グランドには60歳を迎えていたので“日本”デビューが先になった。大会は優勝と2打差3位で終えている。今年の関西グランドは地元広島に舞台を移したこともあり、一つ返事でエントリー。「1年に一回はコースでプレーさせてもらっているので、だいたいわかりますよ。難しいグリーンだってことがね(笑)。ティーショット、セカンドの打ち上げ、打ち下ろし、ピンの位置とすべてが難しいのですが、地の利もあります」と胸を張る。「協賛していただいた小島会長の息子さん(故人・小島礼志さん)とは中国アマで競い合った思い出やご縁もあり、こうして出場できることは嬉しい限りです」と笑みもこぼれる。

2024年のシニアツアーではパーオン率は7位だったのに対し平均パットは78位と低迷した。今年2月のシニア最終予選会ではランキング44位と、今年のシニアツアー出場の機会は限られることになるが「地元の大先輩である倉本さんはゴールドの部で部門が違いますし、パッティング次第ではチャンスがありますからね。頑張りますよ」と気合も入る。
今年の関西グランドシニアタイトルを賭けて、60歳から67歳までのベテランプレーヤー67名が戦いに挑む。