
今季シニアツアー第2戦「ノジマチャンピオンカップ箱根シニアプロゴルフトーナメント」が4月17、18日の2日間、神奈川にある箱根カントリー倶楽部(7,060ヤード、パー71)で行われる。賞金総額5,500万円の試合で優勝賞金はなんと1,100万円。主催であるノジマが大会を開催してから10年目を迎えることを祝し、ご厚意で賞金を増額していただいた。2日間大会としては最高賞金額となり、ベテラン選手はシーズン序盤にして一気にスタート奪取を狙いにくることが予想される。
大会ホストプロとして挑む藤田寛之(55)をはじめ、大会2勝を挙げている兼本貴司(54)、シニア賞金王・宮本勝昌(53)、今季シニア開幕戦で優勝を飾った片山晋呉(52)、日米通算13勝を挙げている丸山茂樹(55)といったベテランシニア84名が集結する。

ノジマチャンピオンカップは10年目の節目を迎えた。コロナ禍で1度大会を見送った年もあるが、絶好のコンディションが備わった箱根カントリー倶楽部は、選手それぞれが調子を見定める大事な試合でもある。
明日の本番を前にプロアマ大会が行われたのだが「エキサイティングな風だね」「こんなに強いとボール動いちゃうかもね」と選手は口々にする。風速は7メートルを記録し、仕上がったグリーン上ではパッティングにてこずる選手の姿も。コースは外輪山に囲まれたダイナミックなスケールで、自然豊かな美しい景色が目の前に広がる。これまで数々の名門コースを手掛けた赤星四郎氏の作品で、高い戦略性が求められるのだ。
ノジマと契約を結んでいる大会ホストプロの藤田寛之(55)は、今シーズン米国チャンピオンズツアーにフル参戦中。米国で6試合を終え、今回は一時帰国している。「日本はいいですよね。向こうはどうしても、どこにいってもアウェイ感が付きまとうんですよ。食事、時差、移動もそうですし、物価なんかね。今のタイミングだと特に」と海外生活を意識する。それも藤田にとっては「新しい環境とか文化という生活の中で、チャレンジしているという喜びでもあります」と笑顔が光る。そして「一回、このツアーにどっぷりつかってみようってね」と気持ちを引き締めているようだ。

「チャンピオンズツアーという世界でも入りづらい環境に、自らくぐり抜けたというか、入ってしまったんですよね。行ってみたら全員『パワー」がありますし、がっつりやってる感がある。ぜんぜん逃げずにやるんです」とチャンピオンズツアーならではのインサイドロープに驚きを隠せない。
「ただ、打つべきところに打てばゴルフになるので戦略しながらというか。毎試合の目標は30位以内。20位以内でオッケーです。海外だからといって自分のスタイルは変えられないですし、どこまで通用するかも見てみたい」と、藤田は状況を冷静に見ている。
今シーズンは「今年最初で最後の日本シニアツアーになるかもしれない」という限られたスケジュールでもある。ホストプロとして「今年こそは箱根で恩返ししたい。あれ、藤田じゃん、来た来たっていう空気を醸し出したい」とニヤリ。
世界を相手に戦っている選手、世界で戦うことを夢見る選手と超一流スター選手が充分すぎるほど揃った「ノジマチャンピオンカップ箱根」。春の箱根でベテランプロゴルファーの見ごたえある技の競演が始まる。
