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【新人戦富士可児杯/FR】唯一の連日アンダーパーをマークした地元・岐阜出身の黒田智之が通算4アンダーで優勝

2025年03月05日
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 プロテスト合格者47名による「第26回日本プロゴルフ新人選手権大会 富士可児カップ」の最終ラウンドが3月5日に行われ、3アンダー首位タイからスタートした黒田智之(美岳CC)が4バーディ3ボギーの1アンダーでプレーし、黒田は並走する小木野太優を振り切り、通算4アンダーで新人戦優勝を飾った。黒田には優勝賞金100万円と今年5月に岐阜県にある三甲ゴルフ倶楽部谷汲コースで行われる日本プロの出場権が与えられた。

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新人戦は黒田智之の完全優勝で幕を閉じた。春の陽気から一転、新人戦は雨と季節はずれの寒さが選手を苦しめた。そんな中でも連日アンダーパー(69・71)をマークし通算4アンダーというスコアは、同コースで開催されたセクションステージ中部地区(日本プロ予選会・85名参加)で2位という成績に「ひとりだけ違うコースでプレーしていた」と仲間からも羨望の眼差しでみられていたようだ。

調子の良さは、同コースで先週行われた「中日・CBCチャレンジ 『To THE CROWNS』2024-2025」で開花した。「今年初の試合だったのですが、強風でのプレーでも2位は上出来でした」と優勝には1打及ばなかったが、自信が膨らんだ。良い感触を信じて挑んだ今週の新人戦だったが「ショットの調子がいまいち」と初日は不安も残していたが、終わってみれば通算4アンダーと実力を知らしめたのだ。


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新人戦の最終ラウンドは、寒さと雨の中のゲーム運びが強いられたが、集中力を欠くことが無かった。同組でプレーした小木野太優とは初日も好ゲームを繰り広げ首位タイスタートと、互いに優勝を狙う心地良い緊張感が続いていた。黒田はショットが定まらない中でも、2番で6メートルのパットを沈めてバーディ発進。4番をボギーにしたが、5番で5メートルのラインを読み切ってバウンスバックに成功。前半はスコア1つリードした。

後半はパーを拾い続けて、15番パー3で10メートルのバーディ奪取。続く16番はティーショットを大きく左に曲げたが、崖ギリギリにある木の根元でボールが止まり、難ホールでなんとかボギーで収めることができた。「ここで判断を間違っていたら、2、3打は落としていた」と振り返り、17番では5メートルのミドルパットを決めてバーディ。小木野と2打差をつけて緊張の最終ホールへと向かった。

「とにかく変なことをしなければいけると思っていました。ショートパットの手が震えてしまうし、冷静に判断して乗り切ろうという気持ちだけでした」。黒田の最終ホール、アプローチがカップを2メートルオーバーしてしまったが、落ち着いて2パットボギーで終えて、好敵手の小木野に1打差で勝ち、見事新人戦タイトルを勝ち取ったのだった。

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随所で帯同キャディ・橋本拓真さんとの状況確認も安心要素だった。「高校時代から知っていて、互いのプレースタイルも理解しています。今回は特に、冷静に引っ張ってくれたことが本当に良かったです」と相棒のサポートに感謝する。それに加え、今回は「ショートゲーム」の精度を高められたともスコアにつながった。「ゴルフの生命線はショートゲームなので、特にアプローチを中心とした練習に取り組んでいたことも良かったかもしれません」と顔をほころばせた。

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優勝スピーチで黒田は「小さいころからお世話になっているゴルフコースで、優勝できて本当に嬉しいです」と嬉しさをかみしめた。「自宅から車で6、7分の距離なので、富士可児には小さい頃からよく来ていました。志野コースはチャンピオンコースなので試合でのプレーが中心ですが、織部コースでたくさん練習させてもらいました。どのコースもタフなレイアウトで、きちんとしたマネジメントが求められますし、グリーンも難しいので、富士可児で腕を磨いてきたことは間違いないです」と優勝要因を振り返った。

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1週前の中日クラウンズ出場予選会で黒田は1打足りずチャンスを逃したが、新人戦ではゲームの流れを見極め、ツアー出場権獲得のリベンジを果たすことができた。「地元・岐阜開催の日本プロが、初ツアー出場でメジャー大会だなんて嬉しいです。結果を出したいです。だからこそ体のケアにも気遣いながら、試合に向けた練習をして、堂々とデビュー戦を迎えたいです」と晴れやかな笑顔が広がった。


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昨年JGTOクオリファイングトーナメント最終予選では86位につけて、今年はAbemaツアーにフル参戦する予定。「今年はとても楽しみな一年になりそうです。とりあえず、目の前のことは自分にできることだけをやります。日本プロの出場も決まり、本当に楽しみです。お世話になっている所属コースの美岳カントリークラブのみなさんにも、この優勝と岐阜開催の日本プロ出場を喜んでもらえたら嬉しいです」。

日本プロ開催まで3か月を切っている。準備には少し時間が足りないかもしれないが、黒田の飽くなき探求心と努力には、ツアーデビュー戦で大きな結果がついてくるはずだろう。

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