今週の「いぶすき白露シニアゴルフトーナメント」で国内シニアツアーはフィナーレを迎える。すでに宮本勝昌の2年連続賞金王は確定しているが、来季の出場権が得られる賞金ランキング30位以内のシード争いは混戦模様。ボーダーラインを550万円前後と仮定すると、26位の矢澤直樹(524万1254円)から下位は、しびれる戦いになることが予想される。
26位 矢澤直樹 524万1254円
27位 渡部光洋 521万5755円
28位 鈴木 亨 519万5258円
29位 太田祐一 470万3500円
30位 堺谷和将 456万956円
===30位までがシード権獲得===
31位 飯島宏明 446万2269円
32位 内田勝也 440万3114円
33位 久保勝美 427万2927円
34位 山添昌良 421万8804円
35位 山下和宏 414万6955円
36位 桑原克典 412万2136円
37位 篠崎紀夫 411万998円
38位 佐藤えいち 407万3724円
39位 野仲 茂 401万3881円
40位 今野康晴 395万460円
41位 東 聡 389万4566円
42位 久保谷健一 384万8071円
43位 宮瀬博文 375万1615円
44位 倉本昌弘 374万3701円
45位 今井克宗 371万867円
賞金ランキング29位の太田祐一はシード圏内にいるが、今大会の出場権を持たないため、シード圏外に押し出される可能性が高い。
また、今大会の賞金総額は5000万円。優勝1000万円、2位400万円、3位220万円、4位200万円、5位180万円……10位105万円となっているため、賞金ランキング45位前後の選手でも、今大会でトップ5に入れば十分に逆転シードのチャンスはある。また、賞金ランキング30位台前半の選手であれば、トップ10が1つの目安になるだろう。
10年以上賞金シードを獲得してきた60代トリオ、久保勝美(62歳・33位)、清水洋一(61歳・46位)、崎山武志(61歳・52位)の3人はそろってシード圏外にいる。「1打1打一生懸命やるだけ」(久保)、「こういう状況なので本当にやるしかない。目標は3位以内」(清水)、「頑張るだけ頑張ってダメならしょうがない」(崎山)と三者三様のコメントを残した。
昨年はシード圏内に久保(8位)、東聡(20位)、清水(26位)、崎山(27位)と4人の60代がいたが、今年は現時点で0人。久保の33位が60歳以上では最上位となっている。宮本勝昌、片山晋呉、崔虎星(韓国)、増田伸洋といった50代前半の選手たちがシニア入りしてレベルが上がったことで、世代交代が急速に進んでいる。
今大会を終えて、賞金ランキング51位以下の選手たちが来季の出場権を得るには、11月末から12月中旬にかけて3会場で行われるPGAシニアツアー予選会・2次予選会をまず突破しなければならない。そして最終予選会は例年と同じように年明けの3月に、今大会と同じいぶすきゴルフクラブで開催。2次予選通過者に賞金ランキング31~50位の選手たちを加えた3日間54ホールの戦いで20位前後に入ると、来シーズン、コンスタントに試合に出ることができる。優勝争いとともにシード争いからも目が離せない週末となりそうだ。
以下、シードがかかる選手たちのコメント。
■堺谷和将(賞金ランキング30位)
「いっぱいプロゴルファーが入る中で、この場所にいられるだけで幸せかな。素直にその気持ちでいこうと思います。30位に入らなきゃって思うと体が動かなくなりそう。自分のスイングをして良くてもダメでも笑顔で帰ります」
■飯島宏明(賞金ランキング31位)
「頑張ります。順位を気にしたくないです。察してください」
■内田勝也(賞金ランキング32位)
「今年はルーキーとして1年間試合に出て、すごく良い経験をさせてもらった。何とかして30位以内に入って、来年もまたこのシニアツアーでプレーしたいというのが本音ですね。今年は初めてのコースばかりで、試合後に分かったことも多かった。このコースは3月の予選会でもプレーして情報があるので、あとは自分が上手くできればいい」
■久保勝美(賞金ランキング33位)
「30位に入れなくても、ゴルフが終わるわけではない。また予選会で頑張れば良いだけのこと。自分が良くても他の人が良かったらダメだし、自分が悪くても他の人がもっと悪かったら、何とかなるかもしれない。自分はただ一打一打一生懸命やるだけです」
■山添昌良(賞金ランキング34位)
「上に行くに越したことはないし、ベストを尽くすしかない。自分がどれだけできるかでしょう。ここは毎年来ているコースで、3日間全く風が吹かないことはないと思う。風にどれだけ対応できるかがポイントかもしれないです」
■山下和宏(賞金ランキング35位)
「100万くらい稼がないとダメだろうなと思っています。トップ10に入れるかどうかですね。最終予選でも回っているし、シニアのコースの中で一番回っているコースなので、だいぶ慣れてきました。得意とは言えないけど、自分のゴルフ自体も良くなっているし、あとは練習していることを出せるかどうかですね」
■野仲茂(賞金ランキング39位)
「今年は全然ダメだったから、最終予選会の練習ラウンドのつもりでやるだけ。ほとんど諦めているので、(今大会の賞金配分を)あまり見ていません。変に考えるとプレッシャーがかかりますからね。ボーダーラインからは離れたところにいるので全然気楽です」
■東聡(賞金ランキング41位)
「シード圏外だし、そこを目指して自分がやれることをやるしかない。とにかく精一杯やって結果はどうかっていう。(シニアデビューから14年経って)自分の距離がだんだん落ちてきているし、そこは気力でカバーするしかない」
■清水洋一(賞金ランキング46位)
「もう最後までこういう状況にきてしまったので本当にやるしかない。優勝争いをするくらいの気持ちではいます。最終的にここはパッティングかなと思います。良いショットをしていっぱいチャンスを作って、どれだけバーディパットを入れられるか。あとは我慢してボギーを極力少なくするゴルフをするしかない」
■崎山武志(賞金ランキング52位)
「来年3月の(最終予選の)練習ラウンドです。これだけ調子が悪かったらしょうがない。200万円が目標としたら単独4位まで。2桁アンダーは行かないと、絶対その順位にはならないと思う。ダメなら来年頑張ります」