60歳以上のグランドシニア、68歳以上のゴールドシニアと2つの部門でティーチングプロ日本一を目指す「PGAティーチングプログランド・ゴールドシニア選手権大会」が栃木県にある烏山城カントリークラブ(本丸・三の丸)で11月6、7日の二日間、同時開催される。
ティーチングプロ7年目の梶ヶ谷孝宏(かじがや・たかひろ)が10月に60歳を迎え、念願のグランドデビューを果たす。「プロとして賞金がいただける。それは嬉しいですし、プロゴルファーとしての喜びです」とにっこり。
出身は神奈川県横須賀市で三崎水産高等学校を卒業後「船乗り」を仕事にしている。仕事場は海上にある。朝7時に出航し、午後3時に帰港する毎日。かわはぎとヤリイカ釣りで、海の幸を楽しませている。梶ヶ谷はゴルフ好きな船頭仲間に誘われ、27歳でゴルフを始めた。「コンペ仲間に上手い人がいたら、かっこいいじゃないですか」と当時を振り返る。
かっこいい先輩に感化されて始めたゴルフに夢中になった。一日中ゴルフのことが頭から離れない。だからゴルフの先生なって、ゴルフのことをずっと考えいられたらと、ティーチングプロを目指すことになった。2017年にPGA会員入りを叶え、それからは週1回はレッスン活動に携わりながら「遊漁船」に乗る毎日を過ごしているのだ。
今週は賞金を分け合う大会に初出場ということもあり「緊張します」と声も小さい。烏山城は梶ヶ谷にとって、初めてのコース。「井上誠一氏の作品ということで、コースマネジメントが難しいです。砲台グリーンが特徴のコースですけれど、高低差がかなりあるので、余計に難しい印象です。グリーンも素晴らしい仕上がりなので、ここでプレーができるだなんて、本当に嬉しいです」と頬を緩ませた。
地元・神奈川で活動する先輩プロにも日頃から声をかけてもらい、ゴルフのモチベーションに繋げている。「試合についてのノウハウも教えてもらったり、ゴルフの技も常に研究されていて、みなさん本当にゴルフが好きなんだなって。私もゴルフを楽しませてもらっています」と声をはずませた。
「ボールがなくならないようにプレーしますよ。賞金が少しでもいただけるように、最後までプレーします。かっこつくように、ね」と海焼けした顔が輝いた。そんなグランドルーキーの戦いにも注目したい。
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