「第26回ティーチングプロ選手権大会サンコーカントリークラブカップ2024」の第1ラウンドが群馬にあるサンコーカントリークラブ・東コースで10月30日に行われ、120名が参加している。
第1ラウンドでは今年B級ティーチングプロ資格取得をした桐島崇文(フリー・29歳)が1イーグル5バーディ、2ボギーの67をマークし5アンダーで単独首位スタートを切った。1打差2位に河野一哉(かわのいちや、NBPGC・49)、さらに1打差3位に竹中智哉(BERG・30歳)と崔貴憲(フリー・41歳)がつける。前年覇者の大木昌幸(エムジーワンゴルフスクール・53)は3オーバー43位と出遅れた。
今年PGA会員入りをした桐島崇文が初日67で回り5アンダーで首位発進だ。「スコアいくつ出せるかと不安でしたし、焦っていました」とスタート前の心境を振り返ったが、スタート10番から3連続バーディを奪って順調に滑り出した。しかし16、17番とマネジメントエラーで連続ボギー、前半を1アンダーで収めて後半へ。3番はドライバーを右ラフにいれてしまったものの残り150ヤードからグリーンを狙い、ピンまで2メートルに着けて1つスコアを伸ばすと、7番パー5でグリーン奥からのアプローチを寄せて後半2つ目のバーディ。すると8番パー4で、ティーショットが右へ流れスタイミーになる木の40ヤード後方へ。スライスをかけた球はピンに向かい、なんとダイレクト・イーグル。後半で4つスコアを伸ばして通算5アンダー67は会心のプレーだ。
桐島は高校を卒業後、米国サンディエゴへゴルフ留学している。そこで好きな英語とゴルフ漬けの5年間を過ごし成長した。現地ミニツアーで腕を磨いていたものの、ビザが切れたタイミングで、一旦日本に帰国。「また環境を整えてから海外に行こう」と日本に帰国後、とりあえずレッスン活動を仕事にできればと、ティーチングプロの資格獲得を目指し受験に至っている。
サンコーカントリークラブのB級講習会は「普段関わることのできないような方々が全国から集まりました。一緒に生活して仲間の輪ができましたね」と振り返る。しかし楽しい思い出ばかりではなかった。「覚える教本の内容量が本当に多くて、とにかく大変でした」と頭を抱えた経験も。それでも「必死で覚えたことは今のレッスンに役立っていますよ」と声をはずませた。
桐島は最終日最終組、首位スタートと優勝に向けて絶好のポジションにつけることができた。「スイングもシンプルにしたことでスコアがまとまりました。パットは強めに打てていたのですが、カップを2メートルオーバーして、返しパットのリスクが大きかった。今からパッティングのタッチ調整をして、明日に備えます。今日よりも良いスコアを目指したい」と桐島は口元を引き締めて練習グリーンに向かった。
「日本プロに出場したいです。見られている方が、プレーは楽しいですから」とアメリカ帰りのティーチングプロは活躍の場を広げようと、最近A級ライセンスの受講を終えたばかり。レッスンも楽しみながら技術を磨き続ける姿は、決して怯むことはない。