「第26回ティーチングプロ選手権大会サンコーカントリークラブカップ2024」が群馬にあるサンコーカントリークラブ・東コースで10月30、31日の2日間で開催される。各地区で行われた1次予選会、さらに2次予選会を勝ち抜いた119名、シード選手に昨年大会覇者の大木昌幸を加え、総勢120名が今年のティーチングプロ日本一の座をかけて戦いに挑む。
シード選手の大木昌幸は53歳。現在は静岡県にあるゴルフスクールでレッスンを行う一方、実家で「みかんの収穫」に忙しい日々を過ごしている。「10月から始まった極早生みかんの収穫時期で、シーズンで大体10トン出荷しています。収穫したみかんを青果市場まで運んで荷下ろしするのが、83歳の両親にはなかなか厳しい重労働みたいで。その代わり、この時期は木になっているみかんを摘み取りながら、体幹をしっかりと鍛えていますよ。これね、ほんとうにジワジワくるトレーニングなんです」とこの繁忙期をこなしているという。
「だから、あまり自分のゴルフはできていない。先日シニアツアーのファンケルクラシックの予選会に出場させてもらって、まあまあだったかなという手ごたえはありました」と振り返った。予選会成績は、レギュラーツアー優勝経験者やシニア最終予選会上位者とベテラン選手揃いの中で104名中、1アンダー23位。カットラインは3アンダー(カウントバック)だったことを考えると、決して悪くない成績だったことはうかがえる。
大木には大会連覇も期待されるが「このコースは微妙なライがあったりして、特にショットの精度が求められる印象です。それにパッティング次第だと思います。これまで3ラウンド練習させていただきましたが、スコアが出るような出ないような。8アンダーが優勝スコアかな(笑)。自分のゴルフがどれだけできるかが楽しみです」と優勝に向けては少し目論みもある。
今年は念願の日本プロゴルフ選手権に出場し家族も応援に駆けつけて、父のプレーを見せることができた。エールを送ってくれた大木の娘は、現在フェンシングに夢中とのこと。「小学校4年でも、色んな経験を積んで強くなっている姿を見ると、父として負けてられないですよね。まず目標は2日間、アンダーパーです」と口元を引き締めた。