前年大会覇者の宮本勝昌(53)が2試合連続の大会連覇という大技に挑む。先週のファンケルクラシックでは、完全優勝で大会連覇という快挙を達成したばかり。ファンケルクラシックは夏から秋へと開催時期をずらしたこともあり、今年は「ファンケルクラシック」に続く大会が「福岡シニアオープンゴルフトーナメント」というスケジュールになっている。
昨年大会の福岡シニアでは、最終日に宮本勝昌が「62」をマークし通算12アンダーで並んだ同級生の片山晋呉と宮本がプレーオフへ。2ホール目で宮本がバーディー、片山がバーディーならずで宮本に軍配が上がった。最強シニアの若手二人がプレーオフいう注目のカードに大きな注目が集まり、最後まで互いの健闘を称え合う姿は、福岡の夕陽と相まって、名勝負と言われる美しいワンシーンだったのは記憶に新しい。
90年代の日本大学ゴルフ部同期「宮本勝昌」と「片山晋呉」は、ジュニア時代から切磋琢磨を続け、レギュラーツアーでも凌ぎあいをしていきた「日大三羽烏」と言われた盟友。二人の勝負は先週行われたファンケルクラシックの最終日最終ラウンドでも火花を散らし、宮本は片山に4打差をつけてファンケル連覇を果たしたばかり。現在宮本と片山の賞金差は宮本が約1000万円リードしており、福岡シニア含めてシニアは残すところ3戦となる。優勝賞金だけでみると福岡シニア「700万円」コスモヘルス「540万円」いさわき白露「1000万円」となっているので、宮本の順位によっては、2位の片山、3位の崔虎星には逆転のチャンスはまだ残っているが、実際のところ賞金王へのチャンスは限られてきたようだ。
大会前日に宮本はプロアマ戦を楽しみながら、自分のゴルフを模索している。「自分のイメージしている動きが出来ないので、それは世界のトップで活躍している松山選手もあれだけのすごい人でもイメージ通りいかないといって、苦しむ時間帯があると思いますから。まだまだ僕なんて、ね。自分探しの旅をしていますよ」と心境を吐露した。
それでも宮本は前年覇者として大会に挑むべく責務もある。「2 日間トーナメントなので、正直初日は出遅れたくないですね。攻めながら安全に。安全に攻める。自分のコンディションと相談しながら最善を尽くすこと。少しでもバーディーが獲れる確率を考えながらゴルフを組み立てていきたいです」と明日からの戦いを見据えている。
「ここ1、2年で急に疲れがでるようになりました。なかなか7、8週連続で試合に出るという気にはならないのですが、まずは体調100%の状態にして、試合に挑みます。体調は大丈夫。福岡の試合、今年も楽しみですね」と宮本はにっこりと笑った。