6アンダーからスタートした御殿場在住で大会ディフェンディングチャンピオンの宮本勝昌(52)が第2ラウンドで69をマークしスコアを3つ伸ばすことに成功。通算9アンダーで単独首位に立ち、大会連覇へ王手をかけた。
第2ラウンド朝は、コース一帯が濃霧に覆われてスタート時間が30分遅れた。その後天候は回復し富士山も望める時間もあったが、ヒンヤリとした秋の強い風がコースを吹き抜け、選手のウェアもバタバタと音を立てるほどの風に、フィールドの選手は頭を悩ませる。
宮本は3番でバーディを先行させ、9番パー5ではピンまで260ヤードを3番アイアンでグリーンオンさせてイーグルとスコアを伸ばしたが、後半に入り13、14番で連続ボギーにし「ミスショットが続く時間帯みたいなのがあって、できるだけ改善したいけど、なかなかうまくいかないのがゴルフですね」と分析する。15番をバーディでスコアを取り返し、上り3ホールでもチャンスを狙いながらも、最終ホールはバーディで決着。「最後はグリーンの芽目が見えにくかったですね。雰囲気と勘では打てたけど難しかった」と振り返った。
「プラスに考えればこのゴルフの内容で今日 3ンダーは上出来かなと思います」と宮本は上を向く。連覇のかかる最終ラウンドに向けては「基本はやることは一緒ですし、優勝目指してきていますので、そこのゴールにたどり着ければ一番いいですけど、あまりそこばっかり見すぎてもうまくいかないこともありますから」と自重する。そこはレギュラー12勝、シニア5勝という経験値が宮本にはある。
「まずしっかり明日 1 番のティーグラウンドに良い状態で行けること。1ホール 1 ホールを丁寧にプレーしていきたいと思います」と慎重に言葉を選んでいる。昨年大会は首位と2打差をジワリ攻めながら逆転に成功し、シニア初優勝を飾った。今年は連日首位というプレッシャーを感じる中で完全優勝、そして連覇を目指す立場でもある。宮本の最終ラウンドは、この一年の真価が試されるだろう。