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シニアツアー 競技情報

【佐世保シニアオープン/FR】スーパーシニアの部は3人プレーオフを制した山本善隆が大会2勝目を飾る

2024年10月13日
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スーパーシニアの部の最終ラウンドは、首位スタート山本善隆(73)が75ストローク、矢部昭(78)と海老原清治(75)がイーブンパー72で回り、3名が通算4オーバーで並んでプレーオフ決定戦へ。1、2番を繰り返して行われ、1ホール目で海老原が抜け、2ホール目は両者パー。3ホール目で山本がバーディを仕留めて決着。エージシュート賞は海老原清治(75)が72ストローク、矢部昭(78)が72ストローク、鷹巣南雄(81)は79ストロークで大会を盛り上げた。

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プレーオフを終えて、海老原は山本に「やっと追いついたのにね、引き離すんだもの」と笑顔で勝者を称えていた。山本善隆(73)、矢部昭(78)と海老原清治(75)のプレーオフ対決は、昔から変わらない闘志あふれる戦いとなって、会場を沸かせていた。往年の選手が健闘を称え合う姿も、ほほえましく美しい。そんな熱い戦いを終え、山本善隆は「運が味方してくれましたね。勝てるとは思わなかったです」と驚いた様子。

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山本は先日風邪をひいて治りかけたころから、めまいの症状が再発した。「メニエル病みたいなのがひどくて、強いふらつきがある」と20代の時と同様の症状が再発。「体調があまり良くなかったので、楽しいというかなんとか終わったというところが本音なのですが、そんな中でも勝てて嬉しいですね」とようやく笑顔を見せた。

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レギュラーツアー13勝を挙げている山本だからこそ、勝負どころでは強さを発揮する。2位と3打差を着けてスタートしたが、フロントナインでスコアを2つ落とし、矢部と海老原に差を詰められてしまう。さらに後半スタートの10番では3パットボギーに。14番でもボギーとし、首位にならばれてしまったが、16番パー5で1メートルのバーディパットをジャストタッチで沈めて窮地を凌いだ。「あのパットがね、最後ころっとカップ縁から入ってくれたんだよ。不思議だよね」と首を傾げたが、それもツキがあって勝利につなげることができたのだった。

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スーパーシニアの部では2勝目を挙げたことには「佐世保のコースは(所属の)城陽カントリー倶楽部と似ているんですよ。コース設計者(佐藤儀一氏)が同じということもあって、好きなタイプのコースなんですよね。だからプレーしていて、ストレスもないしね。振り返ると53年間も城陽に所属させてもらっている。そんな運もあるかもしれないね」とうなずいた。

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1975年のサントリーオープンでツアー初優勝をあげてから1993年の日本プロゴルフマッチプレー選手権までツアー13勝という戦歴を残し、シニア入り後は米国チャンピオンズツアーにも挑戦しながら、日本でもシニア通算2勝をマーク。現在ゴールドシニアとして飛距離アップを目指し、いぶし銀の技磨きに余念がない山本は、スーパーシニアの手本として、まだまだ進化を続ける。

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プレーオフ3ホール目まで戦い抜いた78歳の矢部昭。連日のエージシュート達成という快挙も「この年だし、だいたい回ればパープレーですよ」と微笑んだ。プレーオフは悔しくも破れてしまったが「非常に疲れましたが、いつまでも戦える仲間がいて、楽しい時間。この場を提供してくれたスポンサーには感謝しかありません」と礼を伝える。

こうして2日間戦い抜けるのは、日常続けているトレーニングのたまもの。週3回朝しっかりとウォーキングし、家に帰れば背筋を中心にしっかりと筋トレする。「筋トレのおかげで腰痛も消えたしね。健康のためにやっていることが、ゴルフのトレーニングにもなる。それは一石二鳥だよ」。矢部の言葉は、普段続けている取り組みが大事だと改めて気づかされるのであった。

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