横田真一(52)が今季シニアツアー後半に差し掛かった9戦目の佐世保シニアオープン第1ラウンドで67をマークし、単独2位と好スタートを切った。ホールアウト後の第一声は「短いパットをいっぱい外したなぁ」とため息をついたのは、スタート1番で80センチのパーパットを決められずボギーを先行してしまったこと。しかし続く2番パー3では15メートルもあるロングパットがカップインし、バウンスバックに成功する。4番、8番とさらにスコアをのばして前半を34でまとめる。
後半では出だし10番でバーディと流れを作ると、14、16番でもバーディチャンスを仕留める。フィニッシュホールでは1メートルのパットを外して唇をかんだが、強風の中5アンダーを出すことに成功し「調子いいですね」と手ごたえを得ていた様子だ。
前戦の日本プロシニア決勝ラウンドで66、67と猛追。大会を5位で終えて、賞金ランキングも21位にランクアップ。来年の賞金シード圏内入りに名乗りをあげている。「ドロー打ちをやめてストレートにしたんですよね。ドローって曲がるよね(笑)。詳しいことは企業秘密で」とショット調整は順調だという。
あとは「短いパットの修正」という課題を残しているが「グリーンの仕上がりが素晴らしいです。この気候の中で素晴らしいコンディションを作っているグリーンキーパーさんの努力しかないですし、奇跡だと思いますよ。自分のパッティングがアジャストしてくれば、ね」と受け止めた。
レギュラー2勝、海外1勝を挙げているベテランでも、まだシニアツアー優勝は叶えていない。それはプロアマ含めて、アマチュアとの交流を大事にする横田が一番もどかしい部分でもある。「佐世保では、プロアマ戦でご一緒させていただいた方と食事までお付き合いさせてもらったりと、これはシニアの良いところじゃないかと。ご一緒させていただく方の年齢が近いので、共通の話題もたくさん見えます」とゴルフ場以外でも、出会いを大切にして楽しむことが横田のモチベーションでもある。
優勝争いという好機を生かし、横田は「シニア初優勝」という報告を、出会った人たちへ届けたい。